高速の深夜割引料金見直し、7月ごろの実施困難に

高速の深夜割引料金見直し、7月ごろの実施困難に

運営3社が発表、ETC大規模障害受けシステム開発一時中断

高速道路を運営する東日本、中日本、西日本のNEXCO3社は5月28日、深夜割引料金の見直しに関し、想定していた今年7月ごろの実施が困難になったと発表した。

NEXCO中日本で今年4月、ETC(自動料金収受システム)の大規模なシステム障害が発生したのを受け、料金割引の計算に必要な走行距離を算出するシステムの開発を一時中断、工程を精査しているため、想定より時間が掛かると判断した。

 
 

深夜割引料金見直しは最初、2024年度末の開始を目指していたが、延期は2回目となる。現状では実施時期のめどは立っておらず、当面は現在の深夜割引内容を続ける見通し。

深夜割引は並行する一般道路の混雑緩和促進のため、午前0~4時の間、高速道路をETCで通行する車両を対象に3割引きを実施している。しかし、対象時間帯に少しでも走れば午前0時までや午前4時以降に走行した分の料金も割引対象となるため、深夜割引となる時間帯を待つトラックなどでIC付近が渋滞することが問題となっている。

3社はこうした状況を改善し、トラックドライバーの負荷軽減へ深夜の走行を抑える必要もあると判断。割引適用時間帯の走行分のみ3割引きするよう変更するとともに、割引適用時間帯は現行の「午前0~4時」を「午後10時~翌朝5時」へ拡大する方針を決めていた。料金割引は後日還元する方式に変更することを考えている。

(藤原秀行)

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