日本の安全規格に準拠した混載対応機種を実用化
SGホールディングス(HD)グループでIT統括事業を担うSGシステムと中国系のロボットメーカーXYZ Robotics、コンピューター関連製品の製造・販売を手掛けるサンワサプライの中国現地法人の3社は7月29日、今年2月に日本市場への物流ロボット導入で協業することで合意したと発表した。
第1号としてAI搭載の荷降ろしロボット「RockyOne」(ロッキーワン)をサンワサプライ東日本物流センター(千葉県四街道市)に導入した。
「RockyOne」はXYZ Roboticsが開発したMMR(Mobile Manipulation Robot、自律移動型単腕ピッキングロボット)で、コンテナ内に積まれたさまざまなサイズのカートンを自動で荷降ろしする。
AMR(全方位移動架台)の上に産業用ロボットアーム、3Dカメラモジュール、独立制御吸着ハンドなどを搭載。コンテナの手前から最奥部まで、全ての荷物を効率的に自動で荷降ろしすることが可能という。
荷物の積み方が悪い場合や障害物でロボットが自動的に操作できない場合には、タブレット端末上に警告と対応方法を表示、迅速に復旧できるようサポートする。
<「RockyOne」概要>
対応範囲(1辺の長さ) | 150~800mm |
重量(Max.) | 30kg |
対応コンテナ | 20ft/40ft/45ft(標準/HC) |
ロボット本体サイズ ※伸縮コンベアを除く |
1,400mm x 1,060mm |
ロボット本体重量 | 1,200kg |
移動能力(Max.) | 速度:0.9m/s 傾斜:10° 段差:20mm |
処理能力(Max.) | 300~800PPH(Pieces per Hour) 400CPH(Cycles per Hour) |
ロボット
2024年10~11月に行った実証実験では、対象となるコンテナ数の大幅な増加に成功し、コンテナ内の作業者数はゼロ、重い荷物の処理性能は人手の1.5倍(250PPH)、軽い荷物の処理性能はマルチピッキングにより人手と同等(350PPH)を達成したという。
今年4月からの本導入では、ロボットの高速化と運用面での変更で処理性能は大型荷物が320PPH、中型荷物が 470PPHに向上。実運用も始めている。
コンテナから荷降ろしする RockyOne(上が吸着時、下がリリース前)
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用