長野の別荘地でネットスーパー購入商品のドローン配送実験

長野の別荘地でネットスーパー購入商品のドローン配送実験

NEXT DELIVERYとアルピコグループ、KDDIスマートドローンが連携、オーナーの食品購入負荷低減図る

エアロネクスト子会社でドローン物流のオペレーションを手掛けるNEXT DELIVERYは10月16日、長野県を地盤として鉄道・バス運行などを担うアルピコグループ(アルピコホールディングス、長野県松本市)、KDDIスマートドローンと連携し、9月28日に新たな食品・日用品配送サービスの構築に向け、インターネットスーパーと連携したドローン配送の実証実験を行ったと発表した。


注文の食料品を配送して飛び立った物流専用ドローン「AirTruck」


注文した別荘オーナーに商品を手渡す

実証実験を行った茅野市蓼科地区の別荘地エリアは市街地から距離があり、別荘オーナーの食品購入は少なくとも20分の自動車移動が必要なことがネックとなっていた。

アルピコグループのデリシアは同エリア内でネットスーパー事業を展開しているが、別荘が最大約6km離れた場所に点在しており、環境負荷の大きさと配送時間の長さ、「2024年問題」の影響などが懸念されていた。

そこで、NEXT DERIVERYなどが連携し、蓼科地区で別荘オーナーがネットスーパーで注文した商品をドローンで配送するモデル構築の可能性を検証することにした。既存ネットスーパーの交通網と組み合わせることで、環境負荷の低減と配送時間の短縮を実現し、利便性向上を図る。

実証にはエアロネクストがACSLと組んで開発した物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」を投入し、機体の制御にはKDDIスマートドローンが開発したモバイル通信で機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズの運航管理システムを活用した。

実験では別荘オーナーがネットスーパーで実際に注文した商品を、物流専用ドローンを用いて、デリシア蓼科SS店(無人決済店舗、今年8月4日開設)から別荘まで空輸した。

今後は市街地のデリシア店舗からのドローン配送による直送を視野に入れながら、ドローン物流の早期実現を目指す。


注文の商品


茅野市や蓼科地区関係者と撮影に応じるKDDIスマートドローン、アルピコグループのメンバー

(藤原秀行)※いずれもNEXT DERIVERY提供

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