拡張性を体系化、幅広い利用ケース開拓へ
工場や物流施設向けの無人自動搬送システム「eve auto」(イヴ・オート)を手掛けるeve autonomy(イヴ・オートノミー)は9月12日、同システムの機能を拡張した新ブランド「eve auto plus」(イヴ・オート・プラス)を差発表した。
既存のeve autoサービスに新たな価値を付加し、顧客の多様な現場環境や課題に柔軟に対応するオプション品・拡張機能群に新ブランドを付与する。「搬送の自動化」にとどまらず、現場における課題解決を支えるソリューションの提供を目指し、幅広い現場に寄り添う“拡張性のプラットフォーム”として進化を遂げることを体現している。
今後は以下3種類のロゴデザインを軸にブランド展開を推進する計画。
これまで無人自動搬送システムを各地の工場や倉庫などに導入してきた過程で、導入現場ごとに運用環境や課題が大きく異なり、て既存運用を大きく変えることなく安全・安心に対応できる仕組みが求められることを実感していた。
現状を考慮し、eve autoの基盤に多様な拡張機能を組み合わせ、安定した自動化を実現する体系化の必要性が高まったと判断、新ブランド開設にこぎ着けた。
eve auto plusは、eve autonomyが開発する純正オプションにとどまらず、他社製品の認証・連携を視野に入れた展開も見据えている。より幅広い利用ケースを開拓していきたい考えだ。
電光掲示板は自動運転中に車両前方および左右方向にメッセージを表示可能。後方にも追加設置できるため、走行状態や注意事項を周囲に効果的に伝えられると見込む。最大で30m離れた場所からも確認可能。
牽引台車後方ウィンカーは牽引台車を連結する場合、荷物で車両のウィンカーが見えなくなることがあるため、無線接続した遠隔ウィンカーを台車後方に取り付けることで、周囲からの視認性をアップできると想定している。
また、既存の工場・施設内の信号機と連動させるほか、新たに設置することも可能にしている。走行中に信号情報を反映させ、安全で効率的な搬送運用を実現できると見込む。
今後も既存の自動搬送サービスと連携した新たな機能やアクセサリーの開発を推進し、現場の多様な要望に応じた“自動化の選択肢”を提供することで、導入価値を高めていくことを目指す。
(藤原秀行)※いずれもeve autonomy提供