商品開発や店舗整備などで連携
ヤマタネと旅行大手の近畿日本ツーリストなどを傘下に収めているKNT-CTホールディングスは11月26日、ヤマタネがKNT-CT完全子会社の米KNT-CT Foods(U.S.A)(KCF)に出資すると発表した。
資本・業務提携契約を締結した。提携に伴う取り組みの第1弾として、KCFが米国で運営するおにぎり専門店「ONIGIRI SUN」にヤマタネが日本産米を提供する。ヤマタネは中核のコメ卸事業で初めて海外市場へ進出する。
両社は「ONIGIRI SUN」の事業を伸ばして日本産米の販売ネットワーク拡大を図るほか、高品質・高付加価値の商品開発や店舗整備などの面でシナジー創出を図る。

KNT-CTは2025年に創立70周年を迎え、「未来創造事業」の一環として日本産米をはじめとした日本の食材の魅力を海外へ発信し、地域活性化の支援と訪日旅行の意欲向上を目指す「コメ・イノベーション事業」を展開している。
具体的には、おにぎりの販売やコメ由来商品の販売を通して、日本産米や国産食材の海外での認知と消費拡大を図っており、23年8月には米ロサンゼルスで日本産米にこだわったおにぎり専門店「ONIGIRI SUN」をオープン。今年4月には、米国にKCFを立ち上げた。米事業拡大と日本における地域活性化・農業生産者への貢献を図るため、アグリツーリズム促進を推進させることを目指している。
両社は今後、日本産米をはじめとする付加価値の高い国産食材を、ロサンゼルスを起点とした海外に展開することにより、日本の食文化を発信し、海外市場における国産食材の認知度向上・消費の拡大につなげたい考え。

ヤマタネ・河原田岩夫社長(左)とKCF・村田悟社長(ヤマタネ提供)
(藤原秀行)



