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日本郵船、最新鋭の原油タンカー建造契約に新評価手法の「実海域性能保証条項」導入

日本郵船、最新鋭の原油タンカー建造契約に新評価手法の「実海域性能保証条項」導入

燃費性能向上で温室効果ガス削減に寄与目指す

日本郵船は3月5日、ジャパン マリンユナイテッド(JMU)と2026年3月竣工予定の最新鋭原油タンカーを対象に、両社で新たに確立した評価手法を基に、建造契約に波風のある実海域で船舶の推進性能を保証する「実海域性能保証条項」を導入することで合意したと発表した。

実海域での燃費性能向上により燃費性能も高め、温室効果ガスの排出削減につなげる。



両社は2020年9月以来、波風のある実海域での船舶の推進性能を建造前に推定する取り組みと技術的・客観的に実海域性能を評価する手法の確立を目指して取り組んでいる。

建造契約を締結する際、波風の無い平穏な気象海象下での船速と馬力の関係(平水中性能)から保証速力を確認する手法が一般的だが、実海域での船速とは大きな乖離があり、実海域性能の評価手法の確立が大きな課題となっていた。

両社は20年9月、新造原油タンカー2隻を対象船とし、世界で初めて建造契約に実海域性能保証の条項を採用した。

その後の両社による相互検証で、事前に合意した実海域での保証カーブ(船舶の船速と馬力の関係を表したグラフ曲線)と実績の差が僅少であることを確認。実海域性能をより精緻に解析、評価する手法の確立に成功したと判断している。

今年3月に完成予定の最新鋭原油タンカーは実海域性能がさらに向上しており、就航後1年間の相互検証により保証カーブと実績の比較・検証を行う。今回導入した実海域性能保証条項には、達成度に応じて双方に公平なメリットが生まれるインセンティブを組み込み、前の2隻よりも一歩進んだ保証内容にしているという。

今後は両社で実海域性能の向上を目指すともに、他の船種の実海域性能の評価についても取り組みを進めていく。



(藤原秀行)

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