「スマートセキュリティーレーン」などデジタル関連分野に注力
ダイフクは8月8日、オランダに本拠を置くスカラビー・アビエーション・グループと、オーストラリアを地盤とするインターシステムズの2社を買収すると発表した。
スカラビー社は世界各地の空港向けに高性能の保安検査設備「スマートセキュリティーレーン」やセルフ式の手荷物チェックイン機などを製造。インターシステムズ社はフライトインフォメーションといった空港情報管理システムの設計・開発・アフターサービスなどを展開している。
ダイフクは新興国の経済成長などを追い風に世界の航空利用者数は今後も増加すると見込まれ、空港設備の拡張・更新や高機能化のニーズが期待できると判断。現行の中期経営計画で第4のコア分野として空港向けシステム事業を確立する方針を打ち出している。
海外の両社を傘下に収め、空港のセキュリティーや統合情報システムなどデジタル関連事業に注力する。具体的な出資比率や買収額などの詳細は開示していない。
同社は「当社空港向けシステム事業の多角化を図り、既存のハードウエア事業を補完するとともに、北米、欧州、アジア・オセアニアを拠点とするグループ会社とのシナジー効果を発揮して、グローバル競争力を強化する」と狙いを解説している。
スカラビー社が製造したオランダ・スキポール空港のスマートセキュリティーレーン
インターシステムズ社が製造した中国・上海浦東国際空港の表示システム(いずれもダイフクプレスリリースより引用)
(藤原秀行)