燃料費「30%増」で運輸業の利益は8割消失、4社に1社が赤字転落

燃料費「30%増」で運輸業の利益は8割消失、4社に1社が赤字転落

帝国データが燃料費高騰受け調査

帝国データバンクは3月19日、ガソリンや軽油など燃料費の高騰が企業に与える影響度の調査結果を公表した。

2025年1月~26年1月の間に決算を迎えた全国の企業約9万社が対象で、各平均値は上下各5%、計10%のトリム平均値を使用した。



試算によると、燃料費が2025年比で30%増(レギュラー:230円/1L相当)となった場合、企業1社当たりの年間負担は約48.4万円増え、営業利益は 4.77%減少する結果となった。

また、営業損益が黒字から赤字へ転落する企業割合は2.93%まで膨らむ可能性があるとみている。中でも運輸業は営業利益が平均で8割減少することが見込まれ、影響度が特に大きいと指摘している。

燃料費が25年比で年間平均10%上昇した場合、企業では1社当たり平均で年間16.1万円の負担増が新たに発生し、営業利益のうち1.59%分相当が減少する。

営業損益が黒字から赤字へと転落する企業は約1000社(1.09%)発生すると見積もっている。


26年3月調査は、25年1月~26年1月に「燃料費」の支出が判明した全国約9万社。燃料費の金額は100円以下切り捨て

業種別では、最も影響を受ける「運輸業」は燃料費が25年比で1割アップした場合に年間支出は平均470.4万円増加し、営業利益が平均27.88%減少、10.29%の運輸業者が新たに赤字へ転落する試算となった。



燃料費の上昇幅が3割に到達すると、年間支出は約1400万円膨らみ、営業利益は約80%減り、4社中1社(24.57%)の運輸業者が新たに赤字転落する見込みとなる。

帝国データは「燃油サーチャージなどの価格転嫁が十分に追い付かない場合、利益の乏しい運輸業者の経営体力を大きく損なう可能性がある」と分析している。

石灰石や砂利、砕石の掘削などを行う「鉱業」では、ダンプトラックやブルドーザーなど重機の稼働が多く、特に軽油の価格高騰による影響が大きかった。製造業では、セメントの焼成炉などを含む「窯業・土石製品製造」、原材料の蒸煮や、食品衛生法に基づく高温殺菌(ボイラーによる蒸気利用)が不可欠な「食料・飲料・飼料製造」では製造原価に占める燃料費の割合が高いケースも多く、燃料費高騰による影響が目立った。

サービス業では、特に大浴場を備える旅館・ホテルなどの宿泊施設、日帰り温泉などの温浴施設ではボイラーの燃料(重油・ガス)消費が大きいほか、シーツやタオルなどリネン類の洗濯・乾燥でも燃料を必要とするケースが多く、利益を大きく圧迫する要因となった。


26年3月調査は、25年1月~26年1月に「燃料費」の支出が判明した全国約9万社。燃料費の金額は100円以下切り捨て

(藤原秀行)※いずれも帝国データバンク資料より引用

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