自工会、トラックの後続車有人隊列走行を24年度までに商品化

自工会、トラックの後続車有人隊列走行を24年度までに商品化

国交省検討会であらためて目標説明

国土交通省は8月28日、東京・霞が関で、「自動運転に対応した道路空間に関する検討会」(座長・羽藤英二東京大大学院教授)の第2回会合を開き、関係業界からの取り組み状況などに関するヒアリングを実施した。

この中で、業界団体の日本自動車工業会(自工会)で大型車技術企画検討会に属する小川博主査が、トラックが先頭車に追随して複数台走る「隊列走行」への対応と課題を説明。自工会としては、各車両にドライバーが乗り込んだ上で、追従している後続車の車線変更は先頭車の指示で自動的に行う「後続車有人隊列走行(発展型)」を2024年度までに商品化することを目指しているとあらためて説明した。

検討会の第2回会合

小川氏は、自工会としては最初の段階として、車線変更や障害物回避は各車両のドライバーが担う「後続車有人隊列(導入型)」を21年度までに商品化したいとの意向を表明。

次の段階となる「後続車有人隊列走行(発展型)」は22年度までに事業者のモニターを行い、商品化につなげるとの道筋を想定していることを明らかにした。さらに、後続の追従車両はドライバーが乗らない「後続車無人隊列」は25年度以降に商品化していく方向性を示した。

「後続車無人隊列」を実現する上での課題として、休憩や退避などの専用エリアを高速道内に設けることや、連結台数は先頭車のドライバーの目が届く3台が限界となること、先頭車のドライバーと運行供用者がそれぞれ負う責任の範囲を明確にすることなどを挙げた。

さらに、隊列走行が行われている際にICやSA、PAから別の車両が本線へ円滑かつ安全に合流できるようにするため、合流レーンの加速部を延長したり、合流レーンの入り口付近に信号を設けて隊列走行が近づいた場合は合流を抑制する「ランプメータリング」を行ったりすることも提案した。

(藤原秀行)

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