ナフサショックが農作物の⽣産・出荷にも打撃、産直コーナーに不可欠の「ボードン袋」不⾜が深刻

ナフサショックが農作物の⽣産・出荷にも打撃、産直コーナーに不可欠の「ボードン袋」不⾜が深刻

農業総合研究所が調査結果公表、今夏の出荷への影響懸念

全国の都市部を中⼼としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営している農業総合研究所(和歌⼭市)は6月2日、中東情勢の緊迫化によるナフサ不⾜が農業の出荷現場に波及している状況に関する調査結果を公表した。

農業の出荷現場はナフサ不⾜により、特にボードン(防曇)袋の不⾜につながっていると指摘している。

ボードン袋は野菜を個包装する際に不可⽋な製品で、産直コーナーへの出荷にはなくてはならない資材という。ナフサを原料とするエチレンの国内減産が進む中、ボードン袋がが入手困難になっている。

同社によると、農産物は収穫できているのに梱包資材が⼿に⼊らないため、出荷が滞っているケースが各地で発生していると説明。

同社は「供給不⾜の状態が続けば、スーパーの産直コーナーにおけるミニトマト・きゅうりなど夏野菜が⼗分な量の陳列ができず、店頭価格の上昇をもたらす可能性がある。今夏の出荷最盛期を直前に控える中、産直流通の現場では緊張感が⾼まっている」と警告している。

また、ボードン袋に加え、農業⽤マルチフィルム・灌⽔ホース・農業⽤パックなど、農業を⽀えるポリエチレン・塩ビ製品のほぼ全てがナフサ由来のため、ボードン袋単体にとどまらず、農業資材全体が打撃を受けていると解説している。

同社が今年5⽉に実施した⽣産者への実態把握(全国の農家など38人)では、約9割が「4⽉以降に資材の価格・⼊⼿⽅法に変化を感じた」と回答。「⽋品・納品遅延を実感している」と答えた農家も約6割に上ったという。

影響を受けた資材として最も多く挙がったのはボードン袋で、ほぼ全ての回答者が⾔及した。

また、昨年⽐で「30%以上のコスト上昇」を実感している農家が約4割に達した。

調査概要
調査名 :農業資材の⾼騰・調達難に関する実態調査
調査対象 :農業総合研究所の登録⽣産者(農家)等 計38名
調査時期 :2026年5⽉
調査⽅法 :⾃記式アンケートおよびヒアリング

(藤原秀行)※いずれも農業総合研究所提供

災害/事故/不祥事カテゴリの最新記事