【独自】オープンロジの「AI梱包予測」、トラック必要台数の迅速把握にも活用本格化

【独自】オープンロジの「AI梱包予測」、トラック必要台数の迅速把握にも活用本格化

商品の3辺サイズデータから容積を確認可能、提携倉庫の作業負荷軽減

EC事業者らの物流を包括的に支援するフルフィルメントサービスを展開しているオープンロジは、商品の出荷情報からAIが最適なサイズと形状の梱包箱を瞬時に割り出す「AI梱包予測システム」を活用し、オープンロジが出荷の際に必要なトラックの台数を事前に高い精度で把握できるようにする取り組みを本格的に始めている。

AI梱包予測システムはオープンロジが独自に開発した。商品の3辺サイズのデータを使い、作業スタッフが倉庫の出荷時に最も適した最小のサイズの梱包を選択できるよう、最適な梱包容器を提案する。事前の検証では平均の予測精度が98.8%に達し、提携している倉庫の作業スタッフが判断に迷わなくなるなどの効果を生み出している。

本来は現場の作業負荷軽減と梱包サイズ適正化によるトラックの積載効率向上が狙いだが、それに加えて、オープンロジは個々の商品の梱包サイズを正しくつかめるため、出荷する商品全体の容積を高精度で確認することも可能と想定。2025年12月の年末繁忙期に、提携している倉庫でAI梱包予測システムを生かして、必要なトラック台数の予測機能をテストした結果、実運用が可能なレベルで正しく割り出すことができたため、実際に活用することにした。

今年2月からフルフィルメントサービスで提携している倉庫でAI梱包予測システムを順次導入。並行して、オープンロジが運営している顧客の商品出荷などの一元管理システムに予測の機能を実装し、本格的に業務を請け負っているEC事業者らの配送経費抑制などにつなげようとしている。

今後は提携している全ての倉庫にAI梱包予測システムを展開したい考えだ。その過程で、トラックの正確な台数把握にも役立てていくことを目指す。トラックを早期に適切な台数だけ手配できるようになるため、配送料も出荷量に即した水準に最適化できる可能性があるとみている。

最大3割の経費抑制可能と試算

オープンロジは従来、大量に商品を出荷する作業が発生する場合、その都度倉庫側にパレット数を確認し、その回答から必要なトラックのサイズを推計、チャーターで手配していた。

しかし、SKU(最小管理単位)が多い商品を扱う場合は箱の種類も単一ではなく、さまざまなサイズや形状のものが存在することから、倉庫側でもパレット数を計算するのが難しく、最長で2日程度を要することがあったという。

倉庫側もオープンロジ側も、いずれも必ずしも毎回、万全の自信を持って必要なトラックの台数を事前に割り出せてはいなかったため、不安が大きかった。積み残しが出ないよう余裕を持って多めの台数を手配したり、そのために車両の確保に時間を要したり、配送料が膨らんだりするなどの課題もあった。

そこで、オープンロジは独自に開発したAI梱包予測システムを、出荷する荷物の容積を割り出すのにも活用することにした。AI梱包包装予測システムは出荷する荷物のトータルの容積と重量を参考情報として提供。オープンロジはそのデータを荷台のサイズや積載可能重量と比較して車両台数を予測できるようにした。

例えば、物量が10~12㎥/1800~2000kgの場合は2tトラック、22~26㎥/2200~2800kgの場合は4tトラックといった具合に、判断の目安が明確になり、担当者がより確証を持って迅速に台数を計算できるようになった。

政府は今年4月に全面施行した改正物流効率化法で、一定規模以上の荷主企業や物流事業者に対し、荷待ち・荷役時間の短縮や積載効率向上のための計画策定を義務付けている。オープンロジはこうした潮流にも合致し、速やかなに出荷や積載効率アップにつなげられるとみており、「過剰なサイズの車両を手配していたケースと比較して、最大3割の経費抑制が可能になる」と試算している。

フルフィルメントサービスを利用しているEC事業者らにとっても、早めに台数を確定できることで配送料も迅速に把握することが可能になるなどのメリットを見込んでいる。チャーター便を発注しているBtoCの大型商品に加え、今後はBtoBの大量発送でもトラック台数把握の対象にしていくことを視野に入れている。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事