指摘受け129万円支払い、金型保管も問題に
公正取引委員会は7月10日、ミネベアミツミ子会社で自動車部品の製造・販売を手掛けるミネベアアクセスソリューションズ(宮崎市)に対し、自動車メーカーなどから受託して製造した部品を発送する際、運送事業者に無償で荷物の積み込みや取り降ろしなどの荷役作業をさせたのは中小受託取引適正化法(取適法)違反に当たるとして、再発防止を勧告した。
政府が旧下請法の内容を改正、今年1月に施行した取適法に基づき、公取委から違法の勧告を受けたのは同社が初めて。取適法で新たに規制対象とした「特定運送委託」(発荷主が自社の事業のために行う物品の運送の委託)で違法と認定した。
部品の製造に必要な金型なども無償で部品などの製造委託先にさせていたという。こちらは旧下請法に違反したと認定した。公取委はいずれの行為も法律で禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に該当したと判断した。
公取委によると、ミネベアアクセスソリューションズは今年1~4月の間、自社で製造を受託した部品などを発送する際、運送事業者1社に無償で積み込みや荷降ろし、片付けなどをさせていた。その作業時間はトータルで約546時間に上った。
ミネベアアクセスソリューションズは荷役作業の代金について、運送事業者と協議を進めていたが、公取委は今年5月時点で支払っていなかったことを問題視した。代金は約129万8000円。
また、遅くとも2024年1月~今年2月の間、部品の製造に必要な金型などを製造委託先36社に無償で保管させていた。保管費用の相当額はトータルで約580万4000円に達した。
公取委によれば、ミネベアアクセスソリューションズはそれぞれの行為で発生した不利益額は全て事業者に支払ったという。
ミネベアアクセスソリューションズは同日、勧告を受けてコメントを発表した。この中で、特定運送委託に関し「法施行直後の過渡期において、当該運送委託先様との間での新法の定義に基づく実務運用の整理、報酬額の見積フォーマットの確認作業等は丁寧に行っていたものの、それ故に想定外の長期間を要したことから、報酬の合意および実際の支払いに遅れが生じるに至った」と説明した。
金型などの保管については「保管費用のお支払いの対象は、量産が終了した後に補修用として客先供給が必要な少量生産の品目を対象としていたがし、今般の公取委の調査の中で、量産期間中か否かを問わず『1年間不稼働となっている物』を費用負担対象とすべきというご指導を頂き、当社の法令解釈及び運用基準に齟齬があることを認識するに至った」と解説、いずれの行為についても謝罪した。
(藤原秀行)







