三菱自動車製、20年度までに1200台配備へ
日本郵便は11月13日、東京・銀座の銀座郵便局で、新たに導入する郵便物や小包の配送用電気自動車(EV)をメディアに公開した。
車両は三菱自動車製「ミニキャブ・ミーブ バン」を日本郵便向けに改良したもので、リチウムイオン電池を採用。環境負荷軽減に加え、走行時も静かなため夜間や朝でも騒音を気にせずに済むのが強み。日本郵便は1台当たりCO2の排出量を約5割減らせると見込む。
同社は既にEVを約50台展開しており、使い勝手などを踏まえ、今回新規に導入するEVはキーレスエントリーを採用して乗り降りを迅速にできるようにしたり、運転席の後ろにカーテンを取り付けて冷暖房の効率を高めたりするなどの工夫を凝らしている。併せて、車体には同社のイメージキャラクター「ぽすくま」がコンセントを持った可愛らしいデザインを施している。
新たに導入する三菱自動車製の配送用EV
車体に描かれた、コンセントを持ったぽすくま
撮影に応じる(左から)三菱自動車工業の若林陽介執行役員、日本郵便の生島顕一銀座郵便局長と上尾崎幸治執行役員、ぽすくま
普通充電の様子
日本郵便は2019年度中に400台、20年度中に800台を導入し、首都圏を中心に全国の主要都市の郵便局で活用する計画。価格は1台当たり200万円強で、配備する郵便局には普通充電設備を設置。普通充電の場合、約7時間で完了する。航行距離は約150キロメートルと設計されており、日本郵便は1日当たり走行距離は最長50キロメートルを目安として、該当する郵便局に配備し、夜間に充電する。
都内は郵便物や小包の配送に用いる軽四輪自動車の3割がEV化する見通し。日本郵便は配備した1200台の稼働状況を見ながら今後の展開を検討するほか、二輪車など他の保有車両についても、EVや環境配慮型への切り替えを視野に入れている。
(藤原秀行)