【独自取材】物流ロボットデモや独自の就労サポート策プレゼンも実施

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大和ハウス、埼玉・坂戸で建設中の物流施設「DPL坂戸」現場案内会開催

大和ハウス工業は12月6日、埼玉県坂戸市で建設中のマルチテナント型物流施設「DPL坂戸」の現場案内会を開催した。

同社担当者は、新施設が関越道の坂戸西スマートICに隣接し、圏央道と接続している鶴ヶ島JCTからも約5キロメートルと首都圏各地へのアクセスに強みを持つ点などを強調。併せて、同社が提携しているママスクエアが、子どもを持つ女性が快適に働けるよう手掛ける独自の就労サポート策を紹介したほか、同じく提携先のGROUNDが物流現場のピッキング作業を効率化するロボットのデモンストレーションを実施した。

深刻な人手不足を踏まえ、機械化による現場の負荷軽減や福利厚生の充実が物流施設の円滑な運営を果たす上で重要な位置を占めていることをあらためてうかがわせる内容となった。現場案内会には新施設の好立地などを受け、物流事業者や荷主企業の担当者ら約300人が集まった。


「DPL坂戸」の完成イメージ

今年11月時点の「DPL坂戸」。施設の右側を走るのが関越道(いずれも大和ハウス工業提供)

「DPL坂戸」は地上4階建て、延べ床面積5万4060坪(17万8711平方メートル)、賃貸面積4万6408坪(15万3416平方メートル)を計画。最小賃貸区画は約1327坪(4380平方メートル)からと設計している。ダブルランプウェーを採用するとともに、敷地内でトラックと乗用車が交差しない動線とすることで事故防止に努める。完成は2020年3月末を見込む。

ランプウェーを2基設置し、45フィートコンテナ車が各階へ直接乗り入れられるようにするとともに、トラックバースをトータルで256台分取り入れ、オペレーションの効率化を重視している。1フロア当たり最大6テナント、計24テナントの入居が可能で、各区画に事務所を設置できるようにする計画。


現場案内会で施設の説明を聞く来場者

建設中の「DPL坂戸」フロア

ママスクエアの藤代聡代表取締役は、「子どものそばで働ける世の中に」との理念を掲げ、託児機能付きワーキングスペース運営や事業所内保育といった主要4事業を展開していることを説明。

千葉県流山市で大和ハウスが開発した物流施設で保育施設を導入したところ、多数の希望者が出たことに触れ、「パートタイマーの仕事を選ぶ基準は収入だけではない」として、育児を支援できる体制の整備が重要と参加者に呼び掛けた。併せて、「DPL坂戸」入居企業にも同様のサービスを手厚く提供していく方針を示した。

GROUNDの磯部宗克氏らは、同社が開発した物流施設内のピッキング作業を支援する自律型協働ロボット「AMR」を、庫内を模したスペースでデモンストレーション。AMRが止まった棚の商品を取り出せばよく、経験の浅い人でもスムーズに作業できるようにしているため、人手不足対策に有効とアピールした。


ピッキングの様子

デモに投入したAMR

(藤原秀行)

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