小物部品の仕分けやピッキングなどにも対応
安川電機は9月26日、産業用ロボット「MOTOMAN」(モートマン)の新ラインアップとして、人と協働可能な「MOTOMAN-HC10DTハンドキャリータイプ」の販売を開始したと発表した。
作業アームを手押し台車に搭載して移動・設置が容易に行えるほか、人が自由に操作して任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチ機能」を実装。
主な用途に装置内・装置間搬送や検査・測定、小物部品の仕分け・整列・箱詰め・ピッキングなどを挙げており、生産現場での物流関連業務にも活用できそうだ。
可搬質量は10キログラムで最大リーチは1200ミリメートル。日々変化する生産計画へフレキシブルに応えることを重視し、必要とされる工程や作業エリアに手押し台車での随時・簡単な移設を実現。台車部分のハンドルを回すだけで固定・解除がスムーズに行えるという。
またアームのボタンを人が手でつかんで直感的な操作をロボットに教え込むダイレクトティーチ、台車にスマートペンダントを取り付けてタッチスクリーン式のガイダンス・ヘルプ機能を備え、ロボットを初めて使用する人でも苦労なく扱うことができる点も特徴だ。
100ボルト電源に対応しているため特別な電源工事も必要なく、工場以外の場所でも使用できることからロボットの適用範囲拡大にも寄与するとしている。
安川では今製品を通じて人とロボットの安全な協働、ものづくりプロセスのフレキシビリティー向上を推進していきたい考え。
(鳥羽俊一)
MOTOMAN-HC10DTハンドキャリータイプ
人手によるMOTOMAN-HC10DTハンドキャリータイプの移動
台車部分にあるハンドルを回すだけで設置場所での固定や移動時の固定解除が可能
ダイレクトティーチ機能による教示作業
スマートペンダント
※画像は安川電機ウェブサイトより