5Gやドローン開発の安全保障強化へ新法案を閣議決定

5Gやドローン開発の安全保障強化へ新法案を閣議決定

情報漏洩対策など認定事業者が減税や低利融資可能に

政府は2月18日の閣議で、日本企業による次世代高速通信規格「5G」や高性能ドローン(無人飛行機)の開発を後押しし、新技術の普及を促進する特定高度情報通信技術活用システム開発供給・導入促進法案を決定した。

5G関連施設やドローンなどに関わる設備投資を行う企業の法人税を減税することなどが柱。国内企業の競争力を高めて中国などの海外製に対抗、経済分野の安全保障を強化する狙いもある。政府は開会中の通常国会に法案を提出、成立すれば今年夏にも施行したい考え。

法案は、5Gの通信基地局整備やドローン製造などを手掛ける事業者らを対象として、国が情報漏洩や情報システムへの不正アクセス阻止の対策を講じ、製品を安定的に製造・供給できる体制が整備されているなど、安全保障上の懸念がないと認定した場合、投資額の15%を法人税から税額控除するなどの特例を受けられるようにする。事業者は事前に国へ事業計画を提出しておくことが必要で、認定されれば財政投融資による低利融資も受けることが可能となる。

政府は法案と併せて、認定を受けるための指針を作成、公表する予定。ドローンの機体はホビー用で中国製がシェアの大半を占めており、政府は今後物流などの分野でドローンの利用が進む上で日本製ドローンを広め、安全保障に留意する必要があると判断した。

(藤原秀行)

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