新規取得は急がず熟慮、外部物件取得も視野
Jリートのラサールロジポート投資法人の資産運用を務めるラサールREITアドバイザーズは4月17日、2020年2月期の決算説明会資料を開示した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響について、政府が緊急事態宣言を発令した後も物流サービスが継続しているため、ポートフォリオに組み入れている物流施設は全て通常通り稼働していると説明。賃料免除や減額の事例も起きていないと強調した。
今後のポートフォリオ取得方針に関しては、経済情勢の先行きが不透明なこともあり、新規は急がず熟慮する意向を表明。物件供給スポンサーを務めているラサール不動産投資顧問が新たに計画しているマルチテナント型物流施設2件について、包括的な優先交渉権の対象となっていることを明らかにした。2件の開発場所などは開示していない。併せて、スポンサー供給以外の優良な外部物件についても引き続き取得の機会をうかがっていく意向を見せた。
ポートフォリオの物流施設の稼働率は期中平均で98・3%だったと指摘。次の20年8月期は99・0%と過去最高水準を見込む一方、21年2月期は経済の不確実性を一定程度織り込み、98・5%と想定していることに言及した。
昨年12月にラサールグループの運営するSPC(特定目的会社)が取得した、ESRが開発した大阪湾岸の大型物流施設「レッドウッド南港ディストリビューションセンター(DC)2」(現在は「ロジポート大阪ベイ」に改称)について、長期契約率がSPCに出資した時点の12%から35%まで改善されていると紹介。リースアップが計画通り進んでいるとアピールした。
「レッドウッド南港DC2」(現ロジポート大阪ベイ)の外観(ラサールREITアドバイザーズ資料より引用)
(藤原秀行)