事業説明会で担当役員が説明、一律導入は今後も行わず
楽天がインターネット通販サイト「楽天市場」で今年3月にスタートした、原則3980円以上購入すると代金を「送料込み」と表示する送料無料制度への参加を新規出店の条件にしていることが分かった。
同社が7月22日に開いた事業説明会で担当役員が明らかにした。昨年8月に同制度導入を表明した後、新規出店希望者に対して新制度の内容を説明、参加することを条件にしてきたという。
担当役員は併せて、既存の店舗を含む全出店者への同制度一律導入は今後も行わない意向を示した。現状では出店している約5万店舗の8割程度が同制度に参加しているという。
同制度をめぐっては楽天が送料無料になる条件を一律に明示することでユーザーが商品を購入しやすくなり、売り上げの伸びが期待できると説明しているのに対し、一部出店者が「優越的な立場を利用した一方的な規約変更」と強く反発。公正取引委員会が独占禁止法に禁止しないかどうかを調査している。
(藤原秀行)