人が立ち入り不可能エリア、高度な産業用ソリューション提供目指す
パソコンメーカーVAIO(長野県安曇野市)子会社でドローン(無人飛行機)の産業利用普及促進に取り組むVFRとドローン機体開発などを担う自律制御システム研究所(ACSL)は8月21日、今年7月の豪雨で土砂崩れが起きた長野県企業局大鹿発電所付近のエリアで、ドローンによる空撮調査を行ったと発表した。
VFRにとってはエンドユーザー向けに提供した初のソリューションサービス事例となった。両社は5月、ドローン開発などで協業すると発表していた。
調査は8月13~14日、長野県企業局の依頼を受けて実施。人が立ち入ることができないエリアでどの程度被害が発生しているかを上空からドローンが撮影した。補助者を付けず、操縦者から見えない長距離を飛ばす「目視外飛行」で調査を完了した。
両社はVFRが持つコンピューターやロボティクスの技術とACSLの機体開発などの技術を組み合わせ、国内で既存の機体の性能向上や物流など用途別に最適化した新たな機体を共同で開発していくことを目指しており、新たな機体は2021年以降に順次導入していきたい考え。高度な産業用ソリューションの提供についても積極的に取り組む構えだ。
ドローンによる被害調査の模様(両社提供)
(藤原秀行)