【新型ウイルス】4~6月の法人企業統計、運輸・郵便業は大幅な赤字に

【新型ウイルス】4~6月の法人企業統計、運輸・郵便業は大幅な赤字に

非製造業で唯一、コロナ感染拡大が大きく影響か

財務省が9月1日発表した2020年4~6月期の法人企業統計によると、金融・保険業を除く全産業ベースの売上高は前年同期比17・7%減の284兆6769億円で、4四半期続けて前年実績を割り込んだ。減少幅は1~3月の7・5%からさらに拡大した。

営業利益も64・8%減の5兆8461億円で、1~3月期の30・9%から一段と落ち込みが大きくなった。経常利益は46・6%減の12兆4140億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢悪化が企業収益に影を落としている実態をあらためて裏付けた。

全産業の設備投資は11・3%減の9兆6369億円、ソフトウエア投資を除いたベースでは10・4%減の8兆6414億円となった。

運輸・郵便業を見ると、売上高は23・3%減の12兆1993億円、営業損益は1兆101億円の赤字(前年同期は1兆1347億円の黒字)、経常損益は8259億円の赤字(同1兆3270億円の黒字)となった。

新型コロナウイルスの感染拡大による物流の取扱量減少が影響し、業績が悪化したとみられる。非製造業8業種の中で赤字になったのは運輸・郵便業だけだった。設備投資も14・8%減の8052億円にとどまった。

(藤原秀行)

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