【独自取材】オンライン車両売買仲介のAzoop、運送事業者経営支援を拡充へ

【独自取材】オンライン車両売買仲介のAzoop、運送事業者経営支援を拡充へ

朴代表取締役が表明、燃料・資機材調達支援や労務管理の取り扱いも視野

運送業界向けのオンライン車両売買仲介サービス「トラッカーズマーケット」などを手掛けるAzoop(アズープ、東京都世田谷区上馬)の朴貴頌代表取締役はこのほど、ロジビズ・オンラインの取材に応じた。

朴氏は同サービスなどを通じた運送事業者の支援拡充に乗り出す意向を表明。具体策として、トラッカーズマーケットで主力の中古車両に加えて新車を取り扱ったり、燃料やエンジンオイル、タイヤといった資機材の調達を支援したりすることなどを想定していると明らかにした。

また、今年3月に本サービスの提供を始めたクラウドベースの車両管理システム「トラッカーズマネージャー」に関しても、順調に利用企業が伸びていると強調。労務管理などにもサービス対象を広げていきたいと意欲を見せた。


取材に応じる朴氏

車両1台からの収益極大化を図る

朴氏は2018年1月にスタートしたトラッカーズマーケットについて、オンラインの活用で取引に関するコストを大幅に低減し、購入価格を一般的な相場より平均で100万円程度安く購入できるようにしていることなどから、取引企業数が累計で800を超え、順調に利用者が増えていると説明。

「新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、運送事業者の方々が新たな業務に乗り出そうと車両を求めるニーズも増えている」と語り、9月に業務提携を発表したトランコムの営業力を借りて従来は首都圏の1都3県にとどまっていたサービスエリアを関西や中部エリアに拡大していきたいとの考えをあらためて表明した。

併せて、トラックやマイクロバスなどの車両に加え、フォークリフトなども積極的に取り扱う姿勢をアピール。「物流現場で扱う資材は全部売買できるようにしていきたい」と語り、将来はパレットなどの売買仲介にも注力する姿勢をのぞかせた。

トラッカーズマネージャーは正式なサービス開始後、新規契約を毎月順調に獲得できていると説明。「車両やドライバーの情報を常にペーパーレスで容易に一元管理し、1台ごとに掛かっている燃料費や修繕費などの経費を細かい項目別に把握することが可能」と機能をPRし、物流業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めようとしている現在の潮流にも合致していると自信を見せた。

朴氏は「トラックドライバー不足が深刻化している現在、運送業界では車両台数を増やすのも容易ではなく、1台ごとの収益をいかに極大化していくかが重要になっている。トラッカーズマネージャーを生かすことでその目的を果たしていける」と意義を訴えた。

既にサービス利用企業に所属するドライバーの運転者台帳を作成する機能を持たせており、今後はさらに踏み込んで各ドライバーの労務管理もクラウドベースで可能にする計画を示した。


トラッカーズマーケットのサイト

(藤原秀行)

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