東京圏に2・4万平方メートル、22年第4四半期の完成見込む
シンガポールの不動産大手キャピタランドは12月1日、三井物産グループのデベロッパー、三井物産都市開発と組み、日本で物流施設開発に乗り出すと発表した。
同社と合弁企業を設立し、東京圏で開発を進め、完成は2022年の第4四半期(10~12月)を見込んでいる。総延べ床面積は約2万4000平方メートルを見込む。
開発の具体的な場所は開示していないが、東京都心部に近く国道16号線のアクセスに優れているエリアという。
キャピタランドは保有しているポートフォリオ見直しの一環として、日本のショッピングモール3件と韓国のオフィスビルを計4億4870万シンガポールドル(約350億4000万円)で売却した。併せて、中長期的に安定した収益が見込める日本の物流施設開発に参入する。
キャピタランドグループのシンガポール・国際部門トップのジェーソン・リョー氏は「ショッピングモールやオフィスの資産売却は日本のロジスティクスセクターなどの新しい成長機会に資産を再投資して価値を高める戦略の一環。シンガポールやオーストラリア、英国などで物流施設開発に携わった経験を生かし、市場動向と消費者行動の変化へ迅速に対応して将来の成長につなげたい」とコメント。
三井物産都市開発の古川仁康社長は「当社が持つ日本での豊富な物流施設開発の経験と、アジアで最も大きな不動産グループの1つのキャピタランドが組むことで大きな成果を得られる」と語り、連携を深めていくことに強い意欲を示した。
(藤原秀行)