トラック予約受付システムなど導入、現場作業負荷軽減図る
横浜冷凍(ヨコレイ)は1月21日、福岡市のアイランドシティで、新たな冷蔵倉庫「福岡 ISLAND CITY物流センター」が完成したと発表した。
鉄筋コンクリート造で地上4階建て、延べ床面積は2万7195平方メートル。収容能力は3万2265トン(F級3万1594トン、C級671トン)に上る。2000年以降に整備した物流拠点としては最大規模になる。グループ全体で収容能力は104万トンに達した。
国際物流拠点として港湾などの機能強化が進むアイランドシティに拠点を構えることで、輸出入関連の物流需要を確実に取り込みたい考えだ。
温度変化を非常に小さく抑えられるため、貨物の長期保管に強みを持つ自然対流冷却方式(Sittory2)を採用。トラック予約受付システムやフォークリフトに取り付けて入出庫を効率化するカーゴナビゲーションシステム、電動式移動ラックなども取り入れ、業務効率化とトラックドライバーや庫内スタッフの負荷軽減に腐心している。女性が働きやすくなるよう、女性用化粧室や更衣室を従来の施設から大幅に増やしている。
同社としては5カ所目となる物流総合効率化法に基づいた認定を取得。低温物流を得意とする福岡運輸と連携し、物流拠点・輸送網の集約などにより物流の大幅な効率化を実現するとともに、CO2の排出量を現状より68%、トラックの待機時間を70%削減する効果を見込んでいる。
ヨコレイの吉川俊雄会長は同日、現地で行った竣工式典で「当社最大規模で最新鋭の物流センターであり、海の玄関口ともいえる博多港に拠点を構えることができた。ヨコレイは今後とも地区の低温物流網の構築に努力してまいりたい」とあいさつした。
(藤原秀行)