製造現場でのAI活用の最先端モデルなど登場へ
日本能率協会(JMA)は11月13日、ドイツのハノーバーで2019年4月1~5日に開催される世界最大規模の産業技術展示会「ハノーバーメッセ」のメディア向け説明会を東京都内で行った。
今回は「Integrated Industry―Industrial Intelligence(統合された産業―産業のインテリジェンス)」をメーンテーマに設定。製造現場でのAI(人工知能)活用の最先端モデルなどが示される。現時点で70カ国から約6000社が出展する見通し。
会場は6種類の展示会で構成。各ブースで自動化技術、再生可能エネルギーシステム、製造のデジタル化、部品・部材の軽量化などが取り扱われる。
ロボット活用の分野では日本からファナックや川崎重工業、三菱電機が参加予定で、各国のメーカーは小型の「コボット(協働ロボット)」などを紹介する見込み。
併せて、JMAドイツメッセ日本代表部と、官民が連携してロボット活用を促進する組織「ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)」が共同で専門コーナーを会場内に設置。日本政府が注力する産業の競争力強化に向けた戦略「Connected Industries(コネクテッドインダストリーズ)」を広くアピールする。
「インダストリー4・0」の進化した姿がお目見え
説明会で、主催するドイツメッセのマルコ・ジーベルト・ハノーバーメッセ国際関係担当部長は「次回は『インダストリー4・0』の進化した姿が見られると思う。AIの進化も非常に大きなテーマ。日本企業とのコラボレーションにも可能性がある」との見方を示し、展示会の意義を強調した。
パートナーカントリーのスウェーデンからは、在日大使館のセシリア・レイラム商務・投資部商務参事官が登壇。「各国は産業分野で同じような課題に直面しており、連携こそが鍵になると考えている」と述べ、日本企業に積極的な出展・来場を呼び掛けた。
過去にハノーバーメッセへ出典した省力機械・自動機械大手CKD営業本部の水野純一販売促進部長は、自らの経験を基に、より分かりやすい展示方法にすることなどをアドバイス。
JMAドイツメッセ日本代表部の竹生学史部長は「欧州、世界全体とコラボレーションするために出展し、足を運び、世界中の方々とネットワーキングしていただきたい。それがもっともふさわしい場所がハノーバーメッセだ」と強調した。
JMAはドイツメッセの日本におけるセールスパートナーとして、出典や来場の誘致を担っている。
(藤原秀行)
説明会後の記念撮影に応じる(左から)竹生、水野、ジーベルト、レイラムの各氏