警視庁、金券ショップに複数回無断で持ち出しか
東京都内の別々の郵便局に勤めていた日本郵便の元幹部2人が当時の勤務先で処分すべき切手を持ち出し不正に換金、計5億円以上を着服していたとして2018年に懲戒解雇された問題で、警視庁はこのうち東京都港区西新橋の芝郵便局で会計担当課長だった49歳の男を業務上横領の疑いで逮捕した。
日本郵便などによると、元課長は17年3月までの約1年間に、封筒やはがきに切手を貼る代わりに料金をまとめて支払う「料金後納」を利用する際の支払いに使われた切手を複数回、金券ショップで換金していた疑いが持たれている。
料金後納の支払いに使用した切手は消印を押した上で細断処分することになっているが、元課長はこの決まりを守らずに無断で外部に持ち出していた。不正換金した切手は数千万円相当に上るとみられ、元課長は調べに対して、横領を認めているもようだ。
この問題をめぐっては、日本郵便が2人を懲戒解雇した事実を公表していなかったことに対し、総務省がより積極的な情報公開などを求める行政指導を行った。
(藤原秀行)