三菱倉庫、今後10年間でDX・IT関連投資500億円を計画

三菱倉庫、今後10年間でDX・IT関連投資500億円を計画

ESG・SDGs対応の取り組み公表、物流施設・不動産からのCO2排出量3割削減など目指す

三菱倉庫は4月30日、2021年度以降のESG(環境・社会・企業統治)経営とSDGs(持続可能な開発計画)対応に向けた取り組みを公表した。

重要テーマとして「安全・安心、災害対応」「環境対応」「先端技術、イノベーション」「パートナーシップ」「人材育成・社員満足度向上」「コンプライアンス、人権・ジェンダー」の6項目を提示。

具体策は物流・不動産サービスの高度化・自動化・省人化、ベンチャー・異業種企業との協業、温室効果ガス削減を果たす災害に強いECO倉庫のさらなる展開、効率的な輸配送などの実施による温室効果ガス削減といった施策を列挙した。

30年度の目標として、三菱倉庫とグループの富士物流が展開している物流施設や不動産からの自社活動を起因とするCO2排出量を13年度比で30%削減、輸配送時のCO2は18年度比で20%削減することなどを盛り込んだ。

併せて、AI(人工知能)を活用した倉庫内作業や配車計画の最適化、庫内機器の自動化・省人化などDX(デジタルトランスフォーメーション)・IT関連投資に21~30年度の10年間で累計500億円を充てる方針を示した。

30年度の目標はこのほか、今年4月1日以降に稼働・竣工する三菱倉庫所有の物流施設と不動産について、耐震基準の110%相当の性能を維持することや、医薬品保冷輸配送で国際的な医薬品の流通品質管理基準GDPに準拠した「DP-Cool車両」を100%使用すること、50億円規模のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を組成することなども打ち出している。

(藤原秀行)

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