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【独自取材】国際展示会JapanDrone、全国自治体担当者がドローン物流など活用事例報告へ

【独自取材】国際展示会JapanDrone、全国自治体担当者がドローン物流など活用事例報告へ

主催のJUIDA・鈴木理事長が見どころ説明、災害時活用などの情報発信も

日本最大規模のドローンに関する国際展示会「JapanDrone(ジャパンドローン)2021」が6月14日、千葉市の幕張メッセで開幕する。100以上の企業や団体が最新の技術やソリューションを出展するほか、国内外の有識者らが講演やパネルディスカッションに臨み、ドローン活用の最前線を紹介する予定。出展者によるワークショップも予定されている。

主催する日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の鈴木真二理事長(東京大名誉教授)に、見どころなどを尋ねた。


鈴木理事長(JUIDA提供)

「関係者間で情報を共有するフェーズに移行したい」

――JapanDroneは今年で6回目になります。第1回からここまで開催実績を重ねてこられたことをどう感じますか。
「最初のころは、そもどもドローンってどんなものなんだろう?と思って会場に来られている方が結構いらっしゃった印象ですが、最近はBtoB、ビジネスの場として展示会を利用される方が非常に多いですね。来場された方のお話を脇でうかがっていても大変専門的な内容になっています。主催する者の1人として、技術開発をされたりサービスを提供されたりしている方々と実際にお話ができる場という点で非常に価値のある展示会になってきたとうれしく思っています。出展される皆さんの意識も、いろんな情報を収集して事業に役立てたいというふうに意識が変わってきているのではないでしょうか」

――この6年間でそれだけ産業界でドローンの普及が進み、ドローンが持つ性能や果たす役割への期待が高まっているということでしょうか。
「関係者の方々が本当に、真剣に取り組まれていると感じます。昨年に続いて新型コロナウイルス感染症が収束しない中での開催ですが、感染予防に万全を期していきます」

――JapanDroneは技術やソリューションの出展にとどまらず、第1回から講演やパネルディスカッションなどを通じた情報発信にかなり重きを置かれていました。それは今回も踏襲されていますか。
「おっしゃる通りです。関係者が最新の情報に触れるとともに、ネットワークを築く場として、特にドローンを介して異業種の方々が新たにつながる機会を持てるよう配慮しています。そこは非常に価値を感じていただけていると思います」


2020年のJapanDroneに出展された大型ドローン

――今回はどのような点が特徴ですか。
「多様な出展内容に加えて、情報発信の部分では、今年のJUIDAの活動目標として『ドローン災害活躍元年』を掲げているのですが、JapanDroneでも災害時に援助物資の輸送や被害状況の迅速な把握といった面でドローンを活用することが1つの重要な視点になるでしょう。ちょうど今年、内閣官房と国土交通省からドローンに関する安全規制が一部緩和されました。ドローンが道路や河川、自然公園、国有林の上空を単に通過するだけの場合はそれぞれの管理者に対する飛行許可申請は原則不要と明示されたことをはじめ、物流などへの利用を促す内容となっています。実用化に向けた実証実験もやりやすくなったと思いますので、災害時の利用にも弾みが付くのではないでしょうか」

「今回のJapanDroneでは、2日目の6月15日に、自治体によるドローン活用事例に関するパネルディスカッションを予定しています。大分、兵庫、三重、福島、北海道の各道県の実務担当者の方々に物資輸送や森林測量などに利用しようと取り組まれている事例をご紹介いただきます。自治体でドローン利用促進の実務を担われている現場の皆さんが一堂に会して議論するのは恐らく例がなかったことでしょう」

「これまで個々の自治体や企業でドローン実用化を目指してこられましたが、やはりドローンは協調すべき分野ですので、そろそろお互いに困ったこと、工夫した点を関係者間で共有するフェーズに入っていかないとドローンの本格的な活用にはつながらないのではないかと思い、企画させていただきました。どういったお話が出てくるのか、今回のJapanDroneの大きなポイントの1つになるでしょう」

「先ほどからお話ししている災害時の利用についても、台風だけでなく大雨などの災害が頻発していることから、自治体などの機運は高まっていると感じています。JapanDroneでも、災害時のドローン活用をテーマにした特別講演を予定しています」

――昨年好評だった、大型ドローンや「空飛ぶクルマ」専用ブースも再びお目見えしますね。
「大型ドローンで一度にたくさんの物を運ぶという物流用途にあらためて注目が集まってほしいですね。空飛ぶクルマも、まだ開発段階ですので機体の代わりにVR(仮想現実)としてシミュレーターで実際に乗った感覚を体験できるようにします。空飛ぶクルマは人を乗せる用途が注目されていますが、そこは安全性確保の問題などから実用化にはまだ時間を要すると思いますので、個人的にはむしろ、言わば『空飛ぶ軽トラック』という感じで、物流用途で実用化される方が早いとみています。現在の小型ドローンより相当重い物を遠くまで運べるようになりますから、無人機で物を運ぶイメージがかなり変わるのではないでしょうか。ぜひ会場で体験してみていただきたいです」

――政府は2022年度をめどに、ドローンが人口密集地の上空を目視者なしで飛べるようにする「レベル4」を解禁しようと取り組んでいます。今回のJapanDroneが、レベル4実現に向け、物流などでのドローン活用の機運を高める契機になることを期待したいですね。
「レベル4が解禁になっても、機体の技術面の課題などからすぐに都市部でドローン物流が実現するのはなかなか難しいとは思いますが、徐々に様々な場面での活用が広がっていくよう、JUIDAとしても引き続き活動していきます。今回のJapanDroneでもこれまでにご説明した内容に加え、農業や建物の点検での活用、ロボットとの連動など、多様なテーマで情報発信を予定しています。ぜひご期待いただきたいですね」

(藤原秀行)

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