需要は「全然心配していない」と前向き
横浜冷凍(ヨコレイ)は11月30日、横浜市の本社でメディア向けに2018年9月期決算の説明会を開催した。同社の岩渕文雄社長は、食品販売と並ぶ中核の冷蔵倉庫事業に関し「かなり貨物のニーズも旺盛なので(需要に関しては)全然心配はしていない」と前向きな姿勢を示した。
同時に、人手不足が大きな課題と指摘。先進技術を活用した冷凍・冷蔵倉庫の省力化・省人化を今後も着実に進めていく方針を明らかにした。
説明会に臨む岩渕社長
岩渕社長は、11月に名古屋市で完成した「名港物流センター」でフォークリフトの入出庫作業を効率化するシステムを導入していることなどを念頭に置きながら、「スタッフが18~19人だが、5年前であれば恐らく23~24人を配置していたと思う」と指摘。業務効率化の面で成果が挙げられると強調するとともに、19年9月期も「現状を継続していくのがベスト」と語り、冷蔵倉庫事業全体で省力化・省人化推進などの現行路線を極めていくことに意欲をのぞかせた。
冷凍・冷蔵倉庫の整備については、今年2月に「東京羽田物流センター」を開設したことなどに触れ、「庫腹は着実に増えている」と説明。「台風などで荷主の方々も保管品質を重視し、新しい倉庫の方が安全だとの声が増えてきた」と拠点のニーズ獲得に自信を見せた。
「名港物流センター」の外観(横浜冷凍提供)
拠点整備については「たぶんこれからは開発用地を確保することの方で苦戦するのかなという気はする」と予測。同時に、自社開発にこだわる路線にあくまで変わりがないことをアピールした。
海外での同事業展開については、現在拠点を設けているタイ以外では現状、自社開発施設を構える予定がないと語った。
(藤原秀行)