マッチング時に案件のルートと運行表を自動作成、無料で利用可能
物流業界向けソフトウエア販売を手掛けるDralogi(ドラロジ、茨城県土浦市)はこのほど、運んでほしい荷物とトラックをマッチングする新たな求貨求車サービス「ドラロジ」を本格稼働させた。
運送会社間の仲介をメーンのサービス対象と想定しており、基本機能として荷物や空きトラック、定期便のマッチングを取り扱うほか、オプションとしてゼンリンデータコムと提携し自社車両の動態管理も提供。
さらに、マッチングとリンクする形でルートと運行表の作成を支援するほか、入金遅延や未払いが発生した際、対象の運賃をDralogiが1社当たり年間で最大400万円までカバーする運賃保証も実施する。サービス活用のハードルを下げるため、動態管理以外は全て無料で利用可能にしており、成約手数料も設定していない。
求貨求車サービスはドライバー不足や働き方改革に伴う長時間労働への規制強化などでニーズが高まっており、事業者間の競争も激しく、差別化が必須となっている。Dralogiは料金の割安さとサービスの使い勝手の良さをアピールし、ドライバー不足や配送業務の煩雑さに悩む中堅・中小の運送会社を支援、運送業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)進展に貢献したい考えだ。
ドラロジの主要機能(以下、いずれもDralogi提供)
ゼンリンデータコムのデジタル地図用いて動態管理
ドラロジのマッチングは、サービスの画面上で荷主企業が出している案件を閲覧し、簡単な操作で輸送ルートと所要時間、休憩を含めたドライバーの労働時間、高速料金などを即時に算出、運行表も自動出力するのが特徴。ルートは「高速優先」「一般道優先」「推奨」の3種類を提示する仕組み。特許も取得した。
仕事を請ける側が希望に応じて再計算、調整することも可能だ。マッチングに際しては条件を手入力する場面を極力減らし、クリックでスムーズに案件を選択、成約できるよう配慮している。
動態管理はゼンリンデータコムの高精度・高鮮度なデジタル地図データを採用。配車係がドライバーへ指示を容易に出せるようサポートしている。料金は1台当たり月額で税別750円と設定している。
自動作成したルートと運行表のイメージ
(藤原秀行)