青森・八戸沖の貨物船座礁、流出した油水1万立方メートル弱を回収

青森・八戸沖の貨物船座礁、流出した油水1万立方メートル弱を回収

東北地方整備局など公表、作業継続

国土交通省東北地方整備局と北陸地方整備局、海上保安庁第2管区海上保安本部は8月17日、青森県八戸市の八戸港付近の海域で同11日朝、パナマ船籍で日本郵船が洞雲汽船の関連会社から傭船している木材チップ専用船「CRIMSON POLARIS」(クリムゾン・ポラリス)が座礁した事故に関連し、船体から流出した油水(海水分を含む)の回収状況を発表した。判明している8月16日までの分の累計で約9750立方メートルに達した。

東北地方整備局が第2管区海上保安本部の要請を受け、北陸地方整備局に所属している大型浚渫兼油回収船「白山」を現場海域に派遣。8月13日から回収作業を続けている。

回収した量は8月16日分までの集計で、同17日以降は今後判明する見通し。東北地方整備局などは引き続き、作業を続ける。

白山は全長93・9メートル、総トン数は4185トン。大型の油回収装置を水面に降ろし、油水をジェット集油装置で回収機に誘導し油水を後部のサイクロン室内で遠心分離、油分濃度の高い部分をポンプで吸い上げ回収している。回収油水槽の容量は1500立方メートル。

クリムゾン・ポラリスはタイから八戸へ木材チップを運搬中、停泊していた八戸港内の防波堤外側で強風にあおられて座礁。自力で離礁した後、航行の継続が困難となったため、沖合に錨を降ろした。船体後方が分断して燃料タンクから油が漏れ出し、付近の海岸にも漂着している。


「白山」(東北地方整備局報道発表資料より引用)

(藤原秀行)

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