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【独自取材】東京海上日動、作業中の視線解析しフォークリフト操作やトラック運転などの安全ポイント可視化サービス提供を拡大へ

【独自取材】東京海上日動、作業中の視線解析しフォークリフト操作やトラック運転などの安全ポイント可視化サービス提供を拡大へ

眼鏡型ウエアラブル端末活用、熟練作業者の「プラスアルファ」行動探る

東京海上日動火災保険は、物流や建設などの業界の現場向けに、眼鏡型のウエアラブル端末を使用し熟練作業者の視線の動きを録画・解析することで、熟練者が作業の際にどういった点を重視しているか「無意識」の行動を可視化、事故防止を支援するサービスを展開している。

既に20以上の業態の企業を対象に実績を重ねており、フォークリフト操作などの事故・トラブル回避で成果を挙げている。同社は技能不足によってヒューマンエラーが発生する可能性がある作業については応用できるとみており、さらに多様な現場で利用を幅広く働き掛けていく方針だ。


活用しているトピー・テクノロジーのウエアラブル端末(以下、いずれも東京海上日動火災保険提供)

トラック運転時のポイントも判明

同社は倉庫や工場などで発生した事故の内容を分析、具体的な再発防止策をアドバイスする「ロスプリベンション(ロスプリサービス)」を展開。その一環として、2018年1月に同社の損害保険契約企業を対象に、眼鏡型のウエアラブル端末で現場作業中に熟練作業者の視線がどこを向いているかを可視化、安全を確保するための「プラスアルファ」の部分を浮き彫りにし、企業内で情報を共有できるようにする無料のコンサルティングサービスを開始した。

当初は物流領域を中心に据え、フォークリフト操作中の熟練作業者の動きをフォローしてきた。採用しているのはスウェーデンに本拠を置くアイトラッキング(視線計測)製品で世界最大手のトピー・テクノロジーが手掛けるウエアラブル端末だ。熟練作業者が無意識のうちに行っている動作を見えるようにする上で大きな効果を発揮している。

これまでに物流現場では70件超の実績を重ねてきている。さらに19年度以降はフォークリフト操作以外の領域に対応を拡大。航空や医療などの分野で事故防止に貢献している。具体的にはカーキャリア(積載車)などのトラック運転、パッセンジャーボーディングブリッジの取り付けなど空港の地上支援業務、医療機器のメンテナンス、操船・航空機操縦シミュレーターなどがあるという。

一例として、ある企業で公道運転時や後退駐車時の事故防止を目指し、トラック運転時にウエアラブル端末で視線を撮影。その結果、経験の浅い従業員は横断歩道の中心付近までしか視線が届いていなかったのに対し、ベテラン従業員は横断歩道の端までしっかりと視線を送っていたことが判明。信号の変わり目に横断歩道へ急いで入ってきた歩行者や自転車にも迅速に気づきやすくなっていたことが分かり、企業内で情報を共有した。

同社は「具体的な視線を可視化することで、注意喚起を口頭のみで行うよりも実感を持った指導が可能となり、事故防止につながる行動の実現につながっている」と指摘。より多くの現場にウエアラブル端末を用いた視線の分析を提案していく考えを示している。


ウエアラブル端末を使った視線調査のイメージ

(藤原秀行)

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