H2O、関西スーパーを買収へ

H2O、関西スーパーを買収へ

グループ2社と統合の方向、事業規模拡大や効率化図る

エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングが、関西を地盤とする食品スーパーの関西スーパーマーケットを買収する方針を固めたことが明らかになった。H2Oグループのスーパー、イズミヤや阪急オアシスと経営統合させる方向で最終調整している。

H2Oは傘下の百貨店大手、阪急阪神百貨店の経営環境が新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で厳しいため、食品スーパーの強化を目指している。関西スーパーをグループに取り込み、事業規模拡大、商品調達や物流、店舗運営の効率化を図る狙いがあるとみられる。

H2Oリテイリングと関西スーパーマーケットは8月30日夜、日本経済新聞などが買収方針を報じたのを受け、それぞれコメントを発表。ともに「(報道された内容について)明日(31日)開催の取締役会に付議する予定」と説明、買収方針を事実上認めた。8月31日中に正式発表するとみられる。

H2Oは現在、関西スーパーに10%強出資する筆頭株主。関西スーパーに関しては首都圏で食品スーパーを運営するオーケー(横浜市)も株式の7%強を保有しており(今年3月末時点)、H2Oの動きにどう反応するかが注目される。

H2Oは7月、関西地方を地盤に食品スーパーを展開している万代(大阪府東大阪市)と包括業務提携に関する基本合意書を締結するなど、食品スーパーの成長を急いでいる。

(藤原秀行)

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