埼玉・川越、手に取った商品をセンサーなどで自動把握可能
ファミリーマートと日本郵便は10月29日、埼玉県川越市の「川越西郵便局」内に設けた、無人決済システムを活用した小型の省人化コンビニ店舗をメディアに公開した。郵便局に同種のコンビニ店舗を出すのは日本で初めてという。
新店舗は局内の空きスペースに新設した。無人決済システムはJR東日本スタートアップとサインポストが共同で設立したTOUCH TO GO(東京都港区高輪)が開発したものを採用。店舗内の天井などに設置した20台のカメラや棚に取り付けた重量センターを使い、来店者が手に取った商品の種類と数を自動的に把握。セルフレジで来店者が交通系電子マネーやクレジットカード、現金で正しく決済すると出口のドアが開いて外に出られるようになる仕組みだ。
店舗の面積は約14平方メートルとコンパクトなサイズで、取り扱う商品は食品や飲料、日用品など約350種類。商品の補充は近隣にある別のファミリーマート店舗から行う。
川越西郵便局内の無人決済コンビニ店舗
天井に取り付けられたカメラ
ファミリーマートと日本郵政グループは2016年4月、業務提携を締結しており、今回の取り組みもその一環。小型省人化店舗を出すことで郵便局の利便性を高めて利用者を増やしたい日本郵便と、コンビニ店舗の開発余地を広げるとともにオペレーションの省力化とコスト抑制を図りたいファミリーマートの思惑が一致した。
今後、店舗の利用状況や顧客の反応を踏まえ、他の郵便局にも開設できるかどうかを検討していく予定。
自動で手に取った商品の種類と数を把握、レジに金額を表示
決済すると出口のドアが開いて出られるようになる
(藤原秀行)