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電力使用データから在宅予測し最適な配達ルートを自動作成

電力使用データから在宅予測し最適な配達ルートを自動作成

東京大研究室が独自システムの実証実験に成功

 東京大大学院の情報学環・越塚登研究室と同大工学系研究科田中謙司研究室は12月25日、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を活用した独自のシステムによる実証実験で、宅配の持ち戻りを9割以上減らすことに成功したと発表した。

 住宅の各戸に設置されている電力のスマートメーターから利用状況などのデータをAI(人工知能)が学習。配達する時間帯の在宅予測をし、その可能性が高いところから優先的に回るルートを自動的に作成する。

実証実験の結果。左がシステム未使用時、右がシステム使用時。青が初回の配送ルート、赤が再配達のルート(東京大大学院の情報学環・越塚登研究室と同大工学系研究科田中謙司研究室提供)※クリックで拡大

 既に米電気電子学会(IEEE)で、今回の取り組みに関する論文が採択されている。今後は東大発のベンチャー、日本データサイエンス研究所(東京)や台湾系のベンチャー、NextDrive(同)と連携し、自治体での実証実験を展開。物流企業の協力も得て2022年度の実用化を目指す。

 実験は今年9~10月、東京大構内で実施。不在配達を避けて届けられた割合は98%に達した。再配達をなくすことで移動距離も5%短縮されるという。両研究室は、「不在」という個人や世帯のプライバシーに関する情報を物流事業者に知られることもなくなると利点を説明している。

 東京大の越塚登教授は「配達の順番を決めるというプライバシーに関わる処理は、人ではなくAIが行うので、プライバシーは他の人から守られる。これを発展させて考えると、人に知られたくないこと、プライバシーに関わることは、むしろ積極的にAIやロボット、機械に担ってもらうという新しいサービスコンセプトが、今後はあらゆる局面で重要だと考えている」との談話を発表した。

(藤原秀行)

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