日本GLPと岡山・総社市、両備ホールディングス、GLP投資法人が災害時の協力協定を締結

日本GLPと岡山・総社市、両備ホールディングス、GLP投資法人が災害時の協力協定を締結

物流施設のスペースを被災者に開放、支援物資の効率的な配送も

日本GLPは3月18日、新たな物流施設「GLP岡山総社Ⅲ」が竣工した岡山県総社市と、「災害時における避難場所の確保並びに支援物資の受入・配送及び物資集積・搬送拠点の提供に関する協定」を締結したと発表した。

協定には岡山を地盤として路線バス運行やトラック運送などの事業を展開している両備ホールディングス、日本GLPが物件供給のスポンサーを務めているJリートのGLP投資法人も参加している。

災害が起きた際、日本GLPが開発・運営しGLP投資法人が所有している物流施設の倉庫スペースや一部の共有スペースを開放し、総社市民らを受け入れるとともに、両備グループが支援物資の荷役・配送を担当。より効率的に支援物資を届けられるよう協力する。4者が連携し、円滑な被災者支援と迅速な復旧活動を実現していきたい考え。

協定は今回完成した「GLP岡山総社Ⅲ」に加え、隣接地で既に稼働している「GLP岡山総社Ⅰ」と「GLP岡山総社Ⅱ」も対象とする。

「GLP岡山総社Ⅲ」内で同日記者会見した日本GLPの帖佐義之社長は「今、全国で約200棟の物流施設を展開しているが、その第1号案件が竣工したのが総社市だった。(市から協定の話があった時には)即決以外になく、まず地域に還元できる最小限のことだと感じた。ますます地域の方々にも愛される日本GLPを目指す。きちんと重責を果たしていくべく全力を挙げていきたい」と意気込みを示した。

総社市の片岡聡一市長は「被災者が避難所の床にごろ寝する時代は終わった。あらかじめきちんと生活できる環境を準備した上で避難を促していくことが市民の幸福につながる」と指摘。高機能の物流施設を使うことで避難時により安心して過ごせるようになると期待を示した。

両備ホールディングスの松田敏之社長は「総社は人口が増えていることなどから岡山の未来を牽引している町。安心の上に商売は成り立っており、そのためにも行政がいろんなことを考えていただいているのに感謝申し上げたい。少しでもお役に立てることをしたい。帖佐社長にはぜひ4棟目(の物流施設開発)をお願いしたい」と語った。

GLP投資法人の三浦嘉之執行役員は「今後も内外の投資家にしっかりと総社の素晴らしさをアピールしていきたい」と述べた。

会見に同席した両備ホールディングスの小嶋光信会長は「総社、そして岡山、中四国が西日本の大きな産業、交流の拠点としてますます安心して暮らせることができて、仕事もできるようになることを心から祈念している」とあいさつした。


協定に調印した(左から)GLP投資法人・三浦執行役員、日本GLP・帖佐社長、総社市・片岡市長、両備HD・松田社長(日本GLP提供)

(藤原秀行)

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