各種機能や画面の使い勝手向上、荷物の容易な受け取り促進
ヤマト運輸は3月22日、個人向け会員サービス「クロネコメンバーズ」の内容を同日、大幅に刷新したと発表した。
新たなデータ基盤を活用し、各種機能の利便性やアプリ・Webサイト画面の視認性と操作性を向上させた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ECサイトや個人間取引サイト(オークション・フリーマーケットなど)の利用が急増しているため、荷物をより容易に受け取ることが可能な環境整備を後押しする。
クロネコメンバーズは2007年11月に開始。021年には登録者数が5000万人を突破した。ヤマト運輸が現在推進しているデータドリブン経営の一環として、新しいデータ基盤「Yamato Digital Platform(ヤマトデジタルプラットフォーム、YDP)」の構築を進めている。
YDPを活用し、宅配サービスの利用者と荷物の情報の連携一元化を図っている。
主な改善点は以下の通り。
(1)受け取る荷物の情報を確認、管理できる「My荷物一覧・荷物詳細」の機能拡充
荷物の依頼主名や品名、サイズなど自分に届く荷物の詳細を一覧で確認することが可能。コンビニエンスストアやPUDOステーションで受け取る際の受け取り用バーコードを「荷物詳細画面」に表示することで、「お届け予定通知」メールなどのURLにアクセスする手間を省略した。
また、災害などの影響で荷物の発送や到着エリアに集配規制が発生している場合、注意喚起や遅延情報ページへのリンクを「荷物詳細画面」に掲載。ユーザーがコールセンターやホームページで確認する手間を軽減した。
(2)受け取り荷物の情報に関する「各種通知」の機能拡充
通知メールを文字のみのテキスト形式から画像やボタンに対応するHTML形式に変更し、配達予定、品名などの荷物情報や、受け取り方法の変更などの操作を視覚的にも使いやすくした。
コンビニやPUDOステーションに届いた荷物について、保管期限の1日前にリマインド通知する機能を新たに追加。荷物の受け取り忘れによる返品を防ぐ。
ユーザーの自宅(戸建・マンション)の宅配ボックスへの配達を、新たに「納品完了通知」の対象に追加。荷物を届けた宅配ボックスの番号と暗証番号は不在連絡票が手元になくても「荷物詳細画面」で確認できるようにした。
これまでの自宅(対面配達)か店舗(コンビニなどの取扱店やPUDOステーション、ヤマト運輸直営店)の2つに加え、「Myカレンダーサービス」の受け取り場所の選択肢に自宅の宅配ボックスを追加。宅配ボックス指定の荷物は、ドライバーがインターホンを鳴らさずに宅配ボックスに配達する。
クロネコメンバーズ登録時の本人認証は、これまで自宅へのネコポスでの配達による住所確認のみだったが、電話番号での認証を追加し、SMSまたは音声での認証で即時の認証を可能にした。本人認証が必要な「受け取り場所変更」「各種通知」「Myカレンダーサービス」の利用をスピーディーに始められるよう配慮している。
(藤原秀行)※写真はいずれもヤマト運輸提供