EC利用普及が追い風、小型の「ネコポス」は3割の伸び
ヤマト運輸が4月6日公表した3月の小口貨物取扱実績によると、宅急便全体で前年同月比7.0%増の1億9379万1638個となった。2020年2月以来、26カ月連続で前年同月実績を上回った。
この結果、2021年度の累計では前年比8.5%増の22億7562万4363個に上り、20億個の大台に初めて到達した20年度に続き、2年連続で過去最多を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大や生活様式の変化に伴うEC利用の普及で好調が継続している。
このうち、住戸のポストに入る小型の「ネコポス」は3月が12.6%増の3716万8315個。15年の取り扱い開始以降、順調に成長している。伸び率自体は4カ月続けて50%台を超えた昨年9月以降、やや鈍化しているものの、成長がいまだに続いている。
21年度の実績で見ても31.2%増の3億8494万1618個と好調だ。
宅急便と宅急便コンパクト、非対面の受け取りが可能なEC向け新サービス「EAZY」の合計は3月が5.7%増の1億5662万3323個で、全体の数量と同じく26カ月続けて前年水準を超えた。21年度は4.8%増の18億9068万2745個だった。
一方、企業がメーンのクロネコDM便は3月が4.2%減の7128万6178冊と、さえない動きが続いている。21年度は0.2%減の8億2438万3094冊だった。
(藤原秀行)