官民協議会の取りまとめ受け、円滑な運営後押し狙い
ドローンの産業利用促進を図る業界団体の日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は4月25日と27日、オンラインで、政府の「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会」が4月20日に取りまとめた、ドローンの操縦ライセンスなど新たに設ける制度の概要に関する説明会を開催する。
対象は、JUIDAが認定した全国のドローンスクール関係者。JUIDAの鈴木真二理事長と担当者らが、ドローンを安全に操縦できる技能や知識を有していると認める「技能証明制度(操縦ライセンス)」の概要などについて解説する予定。
協議会の取りまとめは、政府が2022年末をめどに、ドローンが人口密集地の上空で補助者を置かず、目視外飛行する「レベル4」を解禁する準備を進めているのを踏まえ、安全な飛行を担保するための環境整備の一環。
協議会の取りまとめでは、技能証明制度は国が指定する機関が試験を実施し、国に登録した講習機関で講習を終えれば実地試験を免除することとなっている。ライセンスは市街地上空を飛ばす場合の「一等操縦ライセンス」とそれ以外の「二等操縦ライセンス」に分け、レベル4を実施する際は一等操縦ライセンスが必須。
ライセンスの有効期間は3年間で、23年の早期に一等操縦ライセンスの学科・実地試験を始められるよう今年7月までに講習機関の登録基準やドローン操縦士の教則、試験問題のサンプルなどを取りまとめることを打ち出している。
JUIDAの認定スクールは今年3月時点で全国272校に上り、ライセンスの学科・実地試験などを担う中軸になることが期待されている。JUIDAは認定スクール関係者への説明会を通じ、今回の協議会の取りまとめが持つ意義などを周知し、技能証明制度が円滑に機能するよう協力を得ていきたい考えだ。
(藤原秀行)