ミディトマトなど収穫当日に販売の実証実験開始
近畿日本鉄道と近鉄不動産、近鉄百貨店は6月28日、奈良県大淀町の「近鉄ふぁーむ 花吉野」で生産した新鮮な野菜を、大阪阿部野橋駅~吉野駅間を結ぶ「さくらライナー」で輸送し、近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店内の「ハルチカマルシェ」で収穫当日に販売する実証実験を、7月1日に始めると発表した。
近鉄不動産は「近鉄ふぁーむ 花吉野」で水分量をコントロールして糖度を高めたミディトマトやフリルレタスなどを2012年7月から生産している。今回の実証実験は、これまで宅配便などで運搬していた野菜を「さくらライナー」で輸送し、近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店に昨年10月オープンした「ハルチカマルシェ」で販売する。
近鉄は既に大阪難波駅~近鉄名古屋駅間の名阪特急「アーバンライナー」を活用した当日配送サービスを実施している。今回の取り組みは旅客鉄道ネットワークを活用した貨客混載輸送の第2弾に向けた実証実験となる。
【実証実験 輸送概要】
輸送日
2022年7月1日(金)~当面の間 (※日曜日・年末年始等は除く)
※運行状況等により輸送を中止または一般車両で輸送する場合がある
輸送列車
「さくらライナー」
(平 日 福神駅10:55発→大阪阿部野橋駅11:51着)
(土休日 福神駅11:55発→大阪阿部野橋駅12:51着)
輸送ルート
「近鉄ふぁーむ 花吉野」→福神駅→大阪阿部野橋駅→近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店
輸送フロー
(1)「近鉄ふぁーむ 花吉野」の担当スタッフが「さくらライナー」客室内の座席(2席)へ商品を積み込む
(2)「さくらライナー」にて、「近鉄ふぁーむ 花吉野」最寄り駅の福神駅から大阪阿部野橋駅まで輸送
(3)近畿配送サービスが「さくらライナー」から商品を降ろし、近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店まで配達する
「さくらライナー」からの荷降ろしの様子(イメージ)
輸送・販売商品
ミディトマト、フリルレタス等の野菜 [ミディトマト約20袋/日(予定)]
※収穫状況によって品種および数量が変動する場合がある
販売店舗名・場所
「ハルチカマルシェ」(近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店ウイング館地下2階)
期待される効果
近鉄 | 旅客鉄道ネットワークを活用した貨客混載輸送の提供による、新たな輸送需要の掘り起こし。 |
近鉄不動産 | 鉄道輸送を利用することで、輸送時間を短縮でき新鮮な野菜を届けることができる。 |
近鉄百貨店 | 「収穫当日の野菜」という付加価値のある商品を販売できる。 |
お客さま | 沿線地域で生産された新鮮な野菜をご購入いただける。 |
SDGs | ・モーダルシフトによるドライバー不足の解消(8.働きがいも経済成長も) ・沿線に住む人々に新鮮な農産物を供給(11.住み続けられるまちづくりを) ・モーダルシフトによる環境負荷低減(13.気候変動に具体的な対策を) |
(藤原秀行)※写真はいずれもプレスリリースより引用