SkyDrive、空飛ぶクルマ向けに東レ・カーボンマジックと開発推進の複合材機体構造で「材料適合性試験」開始

SkyDrive、空飛ぶクルマ向けに東レ・カーボンマジックと開発推進の複合材機体構造で「材料適合性試験」開始

軽量化や大型化、省エネなど促進期待

「空飛ぶクルマ」や物流用ドローンを開発するSkyDriveは7月18日、空飛ぶクルマの仕様の型式証明取得に向け、自動車や航空宇宙などの業界向けに高度な炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics=CFRP)用品を提供する東レ・カーボンマジック(TCM)と開発を進めてきた複合材機体構造に関し、「材料適合性試験」を開始したと発表した。


(SkyDrive提供)

同社は2025年に大阪ベイエリアで、現在型式証明申請中の2人乗り空飛ぶクルマ機体「SkyDrive式SD-05型機」(SD-05)を利用したサービスの開始を目指している。

2人乗りの「SD-05」開発には機体の軽量化が最重要。その実現にはTCMが保有する設計・製造技術力が極めて有効で、これまで「軽くて・強い」CFRPでの空飛ぶクルマの構造について、議論および試作を積み重ねてきた。

CFRPはプラスチック(樹脂)を母材とし、炭素繊維(カーボンファイバー)を強化材として加えている。炭素繊維はよく知られている高剛性、高強度以外にも「導電性・耐熱性・低熱膨張率・自己潤滑性・X線透過性」といった特徴を兼ね備えている。各特徴を生かすことで軽量化・大型化・小型化・省エネ化などが期待できるため、様々な用途で幅広く使われている。

TCMは、レーシングカー部品の設計・製作を通じて培った設計技術力、試作提案力および高精度オートクレーブ生産技術は市場から高く評価されていおり、現在では自動車用途にとどまらず、幅広い分野でCFRP部品を数多く生み出している。

SkyDriveはTCMと材料適合性試験を進め、型式証明の取得とともに、2025年に大阪ベイエリアで空飛ぶクルマを使ったサービスを開始する予定。

(藤原秀行)

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