再配達解消へ24年に対象物件1万棟目指す
デジタル認証技術を手掛けるスタートアップのビットキーは8月1日、セイノーホールディングス(HD)傘下で宅配事業を担うLOCCOと組み、ビットキーのスマートロック「bitlock GATE」がエントランスに設置されたオートロック付きマンションを対象に、玄関前置き配サービスを同日始めたと発表した。
対象は東京23区の一部エリアからスタート。LOCCOが配送を担当する事業者ECサイトで注文者が注文時に「置き配」を指定した荷物を取り扱う。対象のECサイトは順次増やしていく予定。
(ビットキー提供)
LOCCOはこれまでにもシェア型LCC(Low-Cost Carrier)宅配サービス「OCCO」を通じて置き配を展開。再配達率の低減に努めてきたが、オートロック付きマンション宛の荷物は、受取人が不在かつ宅配ボックスに空きがない・荷物が大きくて入らないといった場合、エントランスの鍵を解錠できないため置き配できず、再配達や返送となっていた。
ビットキーは「bitlock GATE」の受注が約6000棟に達しており、再配達課題解決に取り組んでいる上、集合玄関機のリーディングカンパニーとの協業など、配達員がオートロック付きマンションのエントランスを、高いセキュリティレベルを保ちながら解錠・通行できる仕組みの拡大を進めてきた。LOCCOともタッグを組み、取り組みを強化する。
今後、電子制御ドア向けのスマートロック「bitlock GATE」、およびビットキー製品と連携するマンションの集合玄関機が設置された物件へ対応範囲を拡大することで、2024年に本サービスの対象物件1万棟を目指す。併せて、受け取り手の希望に応じて専有部にスマートロックを設置し、玄関内に荷物を届ける“ドアナカ配送”への展開も視野に取り組みを進める。
(藤原秀行)