好調ヤマトに対抗できず
日本郵便が7月28日発表した6月の郵便物・荷物の引受物数によると、荷物のうち宅配の「ゆうパック」は前年同月比5.8%減の8104万7000個だった。前年の水準を15カ月連続で割り込んだ。
新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり需要”が広がり、インターネット通販の利用が増加した影響で利用が大きく伸びた反動に歯止めが掛かっていない。
ゆうパックのうち、住宅のポストに入る小型荷物に特化し、ECの商品発送に多く使われている「ゆうパケット」は7.5%減の3483万6000個で、18カ月続けて前年水準を下回った。
競合するサービス「ネコポス」を取り扱うヤマト運輸がフリーマーケット(フリマ)ユーザー向けの料金値下げに踏み切り、顧客が移っているのも響いており、ヤマトの攻勢に有効な手を打てていないことが浮き彫りとなっている。
「ゆうメール」は4.6%減の2億7763万1000個。郵便物全体は0.8%増の13億1356万4000通だった。
(藤原秀行)