物流ロボット導入、検討中企業担当者の8割強が「3年以内」目指す

物流ロボット導入、検討中企業担当者の8割強が「3年以内」目指す

ロジザード調査、気になる情報は「種類・機能」「費用」がトップ

クラウド型在庫管理システムを手掛けるロジザードは8月9日、2022年に同社が開催したセミナーの申し込み者、参加者を対象に実施した物流ロボット・物流DXに関するアンケート調査結果を公表した。


(以下、いずれもロジザード提供)

物流ロボットの導入を検討している企業担当者の8割強が、3年以内(年内を含む)の導入を目指していることが判明。物流ロボットに関する気になる情報は「種類・機能」と「費用」が最も多く、導入できない理由として「コスト」と考えている向きが約1割に上ったことが分かった。

また、回答者の6割以上が物流ロボットは人間の仕事を奪う可能性があると答えたほか、 自社の物流DXに関する課題感を説明できるのは約2割にとどまっていることも明らかになった。

「物流ロボットを導入する場合、いつ頃を目指しますか」という質問に対し、42.9%が「わからない」と回答、続いて「3年以内」が21.7%、「物流事業がないため、導入することがない」が16.7%、「年内」が5.8%、「5年以内」が3.5%、「10年以内」が1.0%と続いた。

「わからない」が最も多く、導入する場合も「年内」を選択する向きが少ないことから、ロジザードは「導入することを決めかねている方が多いことは確か」と指摘。

同時に、「導入を前向きに検討していらっしゃる方は、5年以内や10年以内ではなく、3年以内が一番多い結果となっていることに導入の現実感が増していると考える」との見方を示した。物流ロボットの導入を検討している人の中では86.1%が、3年以内(年内を含む)の導入を目指していると選択したことになる。

「物流ロボットについて気になっている情報は何ですか」という質問に対し、全体の60.1%が「種類・機能」、56.3%が「費用」を選択。ロジザードは物流ロボットについてまだまだ不明なことが多く、問い合わせまでは至っておらず、導入について不安がある状態だとの考えを示した。

「物流ロボットのコストに対する意識を教えてください」との設問には、69.0%が「中長期でコストをどのように考えればいいのかがわかれば、導入を検討する企業が増えると思う」と回答。続いて、13.8%が「短期的なコストに目を奪われてはいけないと思う」、10.9%が「やはりコストが気になって導入に踏み切れないと思う」を選んだ。

ロジザードは「約7割の方が、会社や上長を納得させるコストシミュレーションがあれば検討に値することが分かる」と解説。同時に、ノンアセット型の3PL事業者にとって「中長期」のコストへの考え方は検討に詰まるかもしれないとも述べた。

「『物流ロボットは人間の仕事を奪うのではないのか』という懸念がありますか」との問い掛けには、42.7%が「奪う可能性はあるが、失業の上昇にはつながらない」、31.6%が「そうは思わない」、22.8%が「そう思う」を選択した。

「自社の物流DXに関する課題感を説明できますか」との問いには、46.8%が「課題感がわからない・整理できていない」、30.4%が「説明できる」、22.8%が「説明できない」と回答。全体の約8割が物流DXの課題感をまだ認識できていないことが浮かび上がった。

調査期間:2022年4月5日(火)~2022年5月24日(火)
調査方法:オンラインによるアンケート調査
対象者(1)最初の2問:「ロジザード物流ロボットセミナー2022」に申し込んだ515人
対象者(2)残りの設問:「ロジザード物流ロボットセミナー2022」に参加した171~206人

(藤原秀行)

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