再開発エリアで隣接し15.5万㎡と6.4万㎡、まちづくりも重視
プロロジスは9月12日、愛知県東海市で進められている「東海太田川駅西土地区画整理事業」の区域内で、マルチテナント型物流施設2棟を開発すると発表した。
同事業を施行している東海太田川駅西土地区画整理組合と、進出に関する確認書を締結した。「プロロジスパーク東海1」「プロロジスパーク東海2」を同一エリア内で隣接して建設する。前者は2025年冬、後者は26年夏の完成を見込んでいる。
「プロロジスパーク東海1」は地上5階建て、延床面積約15万4600平方メートルを計画。1フロア最大約8000坪、ダブルランプウェイで敷地内は一方通行とし、スムーズな車両動線を確保。大型車両が各階にアクセスできるようにし、小区画分割にも対応可能な施設計画を採用している。
隣接する「プロロジスパーク東海2」は地上4階建て、延床面積約6万3700平方メートルを予定。1階と3階にトラックバースを設け、スロープで大型車両が3階にアクセス可能な設計とする。BTS施設としての開発も可能にする方針。
両施設は入居企業の事業継続性や地域の防災性向上にも配慮し、同社独自の仕様に基づいた防災設備や、従業員が便利で快適に就業できる環境を整える計画。
プロロジスは2020年2月、同事業で土地区画整理組合、東海市、業務代行者とともにまちづくりを進めていく事業提案企業に選定された。当時は同事業のエリア内の「産業物流地区」の敷地約7万1000平方メートルに、地上5階建て、延べ床面積約16万4000平方メートルのマルチテナント型物流施設を建設する方針を公表していた。
「プロロジスパーク東海1(右)」と「プロロジスパーク東海2(左)」の完成予想図
2棟の開発地は、東海市の中核駅の名鉄常滑線太田川駅の玄関口に位置する、約34.4ヘクタールの区域を整備する同事業のエリア内に位置。同事業の施行区域は伊勢湾岸自動車道・名古屋高速4号東海線が接続する「東海JCT」から約4.3キロメートル。
開発区域西側の「西知多産業道路」は、名古屋中心部と中部国際空港をつなぐ地域高規格幹線道路で、2027年の全線開通に向け整備事業が進行している。同事業の施行に合わせて、土地区画整理事業区域に隣接する位置に西知多産業道路の新たなインターチェンジ(仮称「大田IC」)の開設が予定されている。西知多産業道路の加家IC(既存)からも1.8キロメートル、約4分。
名古屋市中心部から約15キロメートル、名古屋高速を利用して約30分で到達可能。伊勢湾岸道路から新東名高速道・新名神高速道を利用すれば東西への広域配送も可能。西知多産業道路の全線開通時には、中部国際空港へ約20分で到達可能となる見込み。
土地区画整理組合、東海市、他の事業提案企業などと連携して地域の課題解決に寄与するまちづくりに取り組んでおり、にぎわいを生み出す施設の整備や近隣住民の憩いの場所となる公園など、両施設の敷地内に新たな機能や仕組みの導入を検討している。
「プロロジスパーク東海」に隣接するにぎわい施設のイメージ(いずれもプロロジス提供)
【プロロジスパーク東海1」「プロロジスパーク東海2」計画概要】
開発地:愛知県東海市「東海太田川駅西土地区画整理事業」区域内
名称 | プロロジスパーク東海1 | プロロジスパーク東海2 |
敷地面積 |
約72,800㎡ (約22,000坪) |
約29,300㎡ (約8,800坪) |
延床面積 |
約154,600㎡ (約46,700坪) |
約63,700㎡ (約19,200坪) |
階数 | 地上5階建 | 地上4階建 |
着工予定 | 2024年春 | 2025年春 |
竣工予定 | 2025年冬 | 2026年夏 |
(藤原秀行)