M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」調査
Visionalは11月28日、傘下で企業のM&A支援を手掛けるM&Aサクシードが運営する法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」で譲渡を検討中の企業経営者85人を対象に実施した「M&A(第三者承継)検討に当たり影響した事項に関するアンケート」の調査結果を公表した。
調査対象となった経営者に対し、検討に際して影響した事項を尋ねたところ、全体の41%が「コロナ禍」と回答。製造業、飲食業、宿泊業など多くの業種でコロナ禍が影を落としていることが明らかになった。
業界によっては、ロシアのウクライナ侵攻や円安による「原油高」「物流コストの高騰」「原材料の高騰」などが影響していることも分かった。
M&A(第三者承継)検討の主な理由について、経営者の4割が「後継者不在のため」と答えており、VisionalはいずれはM&A(第三者承継)を検討しようと考えていた後継者不在の企業では、コロナ禍や原油高、物流コストや原材料の高騰などが検討を後押ししていると指摘した。
一方、親族内承継も検討している企業が、コロナ禍などの影響を受ける前に、今後の市場の変化を想定した上でM&Aによって大手と協業する選択肢を検討しているケースや、コロナ禍の追い風で業績が好調の飲食デリバリー関連企業が、業績が良い今こそ経営の選択肢の一つとしてM&Aを検討しているといったケースも見受けられたという。
【アンケート結果のサマリー】
・M&A(第三者承継)検討の主な理由1~3位:「後継者不在」(44%)、「自社事業の選択と集中」(14%)、「代表者の引退」(10%)
・「M&A(第三者承継)検討に当たり影響した事項」について:
– 全体の41%が「コロナ禍が影響」と回答
– 製造業関連企業経営者(16人)の8割が「コロナ禍が影響」と回答
– 物流関連企業経営者(8人)の9割が「原油高と物流コスト上昇が影響」と回答
– 食品(食品製造・卸売り)・飲食関連企業経営者(19人)の5割以上が「原材料の高騰が影響」と回答
【アンケート概要】
-調査期間:2022年8~10月
-対象:M&A(第三者承継)を検討中で「M&Aサクシード」を利用中または利用検討中の経営者85人
-上位5業種:食品(食品製造・卸売り)・飲食(19人)、製造(16人)、物流(8人)、IT(7人)、人材(5人)
(藤原秀行)