500kmの区間、28年完成予定
双日は12月2日、インド最大のゼネコン兼総合エンジニアリング会社ラーセン・アンド・トゥーブロ(Larsen & Toubro Limited)と共同で、インド高速鉄道公社が実施するムンバイ~アーメダバード間高速鉄道建設事業の一部を占めるサバルマティ総合車両基地建設工事を受注したと発表した。
車両基地の設計・建設や保守関連機器の調達などを合わせた受注額は約630億円。
サバルマティ総合車両基地建設予定地
インドでは近年の人口増加や経済成長を背景に国内の旅客需要が急増し、安定した大量輸送システムの構築が急務となっている。
今回の事業は円借款による政府開発援助としてインド西岸マハラシュトラ州ムンバイ~グジャラート州アーメダバードを結ぶ508kmの区間で、インド初の高速鉄道を建設する。現行の在来線特急では移動に約7時間かかる同区間を約2時間に短縮できる見込み。
高頻度の大量輸送システムの構築により、旅客の利便性を向上するとともに、環境負荷が少ない鉄道のメリットを生かして大気汚染や騒音などの減少と沿線地域の経済発展に寄与することを目指している。双日は同事業で唯一の総合車両基地を建設。2023年中に着工し、28年の完成を予定している。
双日はこれまでにインド政府傘下のインド貨物専用鉄道公社から、デリー~ムンバイ間貨物専用鉄道における軌道敷設、電化、信号・通信工事を受注済み。
ムンバイ~アーメダバード間高速鉄道路線計画(出典:国際協力機構)
(藤原秀行)※写真はプレスリリースより引用