炭素繊維3Dプリンターのマークフォージド・ジャパン、「レベル4」解禁にらみ日本のドローン市場に進出

炭素繊維3Dプリンターのマークフォージド・ジャパン、「レベル4」解禁にらみ日本のドローン市場に進出

高強度軽量素材CFRPを加工、機体の開発・生産後押し目指す

炭素繊維の3Dプリンターを手掛ける米マークフォージドの日本法人マークフォージド・ジャパンは12月16日、日本のドローン市場に進出すると発表した。ドローンに用いる素材を加工し、機体の開発・生産を後押しすることを目指す。

マークフォージドは、素材となる金属を積層して様々な形状を生み出す加⼯⽅法「アディティブマニュファクチャリング」(AM)分野のグローバルリーダーとして、ドローンやエアモビリティーのメーカーが必要とする高強度軽量素材CFRP(カーボンファバー強化樹脂)3Dプリンターのハードウェア、ソフトウェア、材料を世界各地で提供してきた。

 
 

日本で12月、都市部上空をドローンが目視外飛行する「レベル4」が解禁されたのを受け、ドローン市場がさらに拡大することが期待できると判断。小売店のサービスが行き届かない遠隔地などへの食品、医薬品などの商品の配送の実現、橋梁や工場設備などのインフラ保守管理、測量、災害地での点検、農林水産業への応用といった領域でドローン利用に拍車が掛かるとみている。

マークフォージド・ジャパンのトーマス・パン社長は12月に福岡市で開かれた「Japan Drone / 次世代エアモビリティEXPO in 九州(福岡)2022」で「マークフォージドは、レベル4の解禁で急成長する日本のドローン分野における機体の開発と生産、とくに軽量化及び高性能化に貢献できます」と表明。

「ドローンの試作からカスタム生産に最適なマークフォージドのデジタルソリューションは、カーボンファイバー3Dプリンターの簡単な操作性と最高の製品品質を必要としている日本のドローンメーカーの要求に確実に応えられると確信しています」とアピールした。

マークフォージド・ジャパンは、日本のドローンメーカーのサプライチェーンとニーズに対応するため、小型部品用のデスクトップモデルの3Dプリンター「Mark Two」、インダストリアルモデルでは、ミッドフレームサイズの「X7」、量産用のラージフレームモデル「FX20」を提供している。


拡大する日本のドローン活用(写真:Getty Images)


「Japan Drone / 次世代エアモビリティEXPO in 九州(福岡)2022」で講演するパン社長

 
 


炭素繊維複合材デスクトップ3Dプリンタ [Mark Two]、[X7]、[FX20] のラインアップ(マークフォージド社)

(藤原秀行)※写真はいずれもマークフォージド・ジャパン提供

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