国交省が法改正準備、運営会社の整備費用一部支援
国土交通省は、EV(電気自動車)の普及を後押しするため、高速道路のSAやPAで充電設備を導入しやすくする方針だ。
駐車場と充電設備を一体的に建設する際、費用の一部を補助する制度を新設。高速道路運営会社の負担を軽減する。
開会中の通常国会に道路整備特別措置法など関連法令の改正案を退出する準備を進めており、その中で新制度確立を盛り込む方向。国交省は改正法が今国会で成立すれば、2023年度にも新制度をスタートさせたい考え。
現状では全国約900カ所のSA・PAのうち、半分程度でまだEV充電設備が取り付けられておらず、設置されていても1~2台分にとどまっているところが多いという。
新制度は、高速道路運営会社がEV充電設備の整備費用を調達する際、利子の相当分を助成することで、実質的に無利子で資金を確保できるようにし、EV充電設備導入のハードルを下げることを目指す。
併せて、自動運転のトラックで運んできた荷物を積み替えたり、自動運転車両をメンテナンスしたりする設備についても、新制度の対象にすることを検討している。
政府はEV充電設備を21年の約3万基から、30年までに3倍の15万基まで拡充するとの目標を掲げている。国交省はその一環として、高速道路のSA・PAでもEV充電設備の数を増やしていくことを念頭に置いている。
(藤原秀行)