幹線網強靭化へ地方中枢都市にハブ拠点設置、エレクトロニクスなど業界特化型事業部も新設へ

幹線網強靭化へ地方中枢都市にハブ拠点設置、エレクトロニクスなど業界特化型事業部も新設へ

セイノーHDが事業強化・効率化策を公表

セイノーホールディングス(HD)は3月27日、既に公表している、傘下の西濃運輸が4月1日付で輸送を手掛ける中核子会社3社を統合する件に合わせて、今後の事業強化・効率化方針を公表した。

新たに発足する西濃運輸は、関東西濃運輸(群馬県安中市)、濃飛西濃運輸(岐阜県関市)、東海西濃運輸(岐阜県土岐市)の3社を吸収する。車両の運行の効率化をさらに高め、運行コスト抑制、泊まり運行便の削減などドライバーの運行負荷軽減、「2024年問題」や今後のドライバー不足への対応を図るため、幹線ネットワークの強靭化を狙う。

現状の幹線ネットワークの強靭化を皮切りに、将来を見据えた環境負荷の低い「Green物流」に対応した未来型の幹線ネットワークも構築。地方中枢都市にハブ(集約)拠点を設置するなど、他社とも連携できる国内物流の基盤としての役割を果たすことを今後目指し、Green物流を加速させる。

また、サービスレベル向上のため、「ロジのセイノー」を強化。輸送グループ内の営業ノウハウを集約するため、ロジスティクス部を西濃運輸からセイノーHDへ移管し、特積みの優位性を生かした幅広い顧客層に対応するロジスティクス事業部に加え、3つの業界特化型(エレクトロニクス・ヘルスケア・オートモーティブバッテリー)の事業部を新設、専門的な知見から物流ソリューションを提案する営業組織にトランスフォームする。将来は分社化への移行も視野に入れている。

【組織の強靭化に向けたステップ】

  時期 取組項目
ステップ1 2023年4月 幹線輸送の効率化
事業部制導入
ステップ2 2023年7月~ 本社部門のスリム化
エリアハブ構想
ステップ3 2024年4月 新エリア制導入

(藤原秀行)※いずれもセイノーHD提供

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