4例目、海運領域の温室効果ガス排出削減目指す
商船三井は3月27日、トランジション(移行)・リンク・ローン(TLL)を活用した「グローバル・クレジット・ファシリティ契約」を同日付で三菱UFJ銀行と締結したと発表した。
期間は5年で、融資枠を設定するコミットメントライン方式を採用し、上限は5億ドル(約650億円)。海運領域の脱炭素に貢献する事業を対象としている。
TLLは企業の脱炭素促進のための取り組みを対象に融資することで、温室効果ガス排出削減を後押しする金融手法。
商船三井はこれまでに、TLLの仕組みをLNG(液化天然ガス)燃料供給船「Gas Vitality」建造や、風力を船の推進力に変えるウインドチャレンジャー搭載ばら積み船「松風丸」整備の資金調達に活用したほか、特定の船舶などに限定せず融資枠を設ける「グローバル・コミットメントライン契約」を締結してきた。
今回の契約はTLLとしては4件目。また、特定の船舶にリンクしない事業性資金の調達としては「グローバル・コミットメントライン契約」に続いて2例目。
(藤原秀行)